ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

No.32(2015)マツダ技報上記の4点を踏まえたプラットフォームを短期間で作り上げることを命題に,以下3点を具体的達成目標として開発に挑んだ(Fig. 1)。以下,先代デミオプラットフォーム比。・派生可能な車種数を1.5倍に増加・開発期間の40%短縮・製造拠点を66%増加更にSKYACTIV TECHNOLOGYの優れた特質をコンパクトカーにも織り込むことでセグメントを越えたダイナミクス性能の達成に取り組み,新技術を導入することで目標達成を可能にした。プラットフォームとは切り離し,SKYACTIV-BODYをベースに,単なるダウンサイジングではなく,新技術の導入,コンパクトカーとしての適正化をコンセプトに,アーキテクチャを進化させた。結果,先代デミオのプラットフォームから性能を改善しながらも12%の軽量化を達成した(Fig. 3)。Fig. 3 ArchitectureFig. 1 Target2.2ニュープラットフォームの位置づけCX-5,アテンザ,アクセラのプラットフォームはCセグメントより上の質量レンジを想定して開発したものである。軽量化と高性能を両立するにはコンパクトカーとして,更に進化させたプラットフォームを構築する必要があった。コンパクトカー用のニュープラットフォームは,空車質量レンジで960kg~1500kg弱のワイドな質量レンジをカバーでき,今後もさまざまなB・Cセグメントの派生車種に対応可能なものとした(Fig. 2)。2.4派生車種への対応今後の派生展開を見越し,あらかじめ変動要素を決めることで,その変動に対してフレキシブルに対応できるプラットフォームとした。具体的には,ヒップポイント,ホイールベース,オーバハング,ダンパマウント位置等の変動に対応可能である。プラットフォームはフロントボデー,フロア,リヤと3つのモジュールに大別し,モジュールごとに固有の変動要素に対応した仕様バリエーションを設定した。フロントモジュールは車両質量により2種類のモジュールを設定しており,各モジュールを選択することで容易に幅広い派生車種を作り出すことを可能とした(Fig. 4)。Fig. 4 Flexible Platform3.新技術及び開発プロセスFig. 2 New Platform Range2.3アーキテクチャ構想先述のとおり,ニュープラットフォームは先代デミオのSKYACTIV-BODYではマルチロードパス,連続構造,ストレートフレームの設計コンセプトで,性能と軽量化を両立させたが,新型デミオ,CX-3の開発では更なる軽量化追求のため,材料に最大限の仕事をさせるという観点で改善の余地ありと考えた。まずは高コスト工法やアルミ等-49-