ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
マツダ技報No.32(2015)力を模擬したCAE評価を行い車体の変形を抑制するボデーを作り上げた(Fig. 23)。Revealed transitional Changeof Load form Ground by real Car TestIndex of New DemioIndex of PreviousLoad revealed by real Car testGeneral Torsion LoadFig. 25 Body Damping FeelingFig. 23 Body Stiffness Feeling新たな指標で検証した結果,リフトゲート開口部の変形を抑制することが,箱感を大幅に向上させることが分かった。そこで,トポロジ解析を用いて,どこに効率的なパスがあるか検証した結果,クロスメンバからリヤダンパマウントを経由してリフトゲート開口につなぐ構造が,最も効率的であることが判明した。よって,リヤダンパマウントからつながる三又構造を採用した(Fig. 24)。この考え方を適用しリヤシートバッグにダイナミックダンパ機能を持たせて車体の減衰性能を向上させた。シートバックをマス,固定ブラケットをバネとしてとらえ,シートと車体の共振を回避するよう,シート固定ブラケットの剛性を厳密に計算して決めた。車として必要なリヤシートを機能部品として最大限活用することで,軽量で高い性能目標を達成した(Fig. 26)。Fig. 26 Improvement Body Damping FeelNew DemioCX-3Fig. 24 Improvement of Body Stiffness Feeling(2)減衰感振動領域については,実車のベンチテストにより,車両として満足すべき特性を決めた。そしてCAEで求めた振動レベルをモード分離して分析することにより,抑えるべき車体の振動モードを明らかにした。そして主要車体振動モードを抑制することにより,乗員に伝達する振動レベルを低減した。これらにより新たな開発指標を定義し,適切な構造を決めた(Fig. 25)。4.7 NVH性能の進化新型デミオ,CX-3では,入力に対して励起されにくいボデーを実現するというコンセプトで取り組んだ。低周波数領域のロードノイズについては,サスペンション入力を使いエネルギー分担が高い車体振動の主要モードを絞り込んだ。これら主要モードの骨格変形量を減らすため,パネル形状を最適化し,音響放射エネルギーを抑制した。この取り組みで顕著なピークをもたない平坦なエネルギーフロー特性を実現し,1kgの軽量化と5dBのロードノイズ低減を両立した(Fig. 27)。高い周波数領域のロードノイズについては,音の侵入経路で集中的に音を吸収し,経路を遮断する設計を採用した。リヤのエアーエキストラクタ付近に吸音材を設定することで3dBのロードノイズ低減を実現した。-54-