ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

マツダ技報No.32(2015)Fig. 13 Cabin Designを元にイメージを再現。こうした造り込みにより,大人の雰囲気が漂うメーターフードを完成した。更に,ハイグレードのコンソールシフトブーツには,周辺のアクセントとコーディネートを取ったダークレッドのストライプを配する造り込みをした(Fig. 15)。3.3前席空間デザインコックピットには新世代モデルに共通の,ドライバーが走りを楽しむことに集中できるドライバーオリエンテッドな空間を追求。マツダのヒューマンマシンインターフェイス(HMI)思想「Heads-up Cockpit」のコンセプトに基づき,ドライバーを中心にメーターやディスプレイ,コマンダーコントロールなどを適切に配置している。助手席側では,横方向への広がり感を際立たせるデコレーションパネルに,ステッチを施したソフトパッドを採用。この横への広がりを,インストルメントパネル端の丸型エアコンルーバーを経て,ドアトリムの印象的な金属調加飾へと連続させることで,前席空間の一体感を更に強調している(Fig. 14)。Fig. 14 Front Seat Space Design3.4インストルメントパネル/コンソールデザインアクセラから採用している単眼アナログメーターと両翼のデジタルメーターを組み合わせたメーターセットと,デミオにも採用した三つの丸型空調ルーバーと中央の薄型空調ルーバーをCX-3にも採用し,またハイグレードモデルではダッシュボード上の7インチ液晶センターディスプレイとメーターフード上のアクティブドライビングディスプレイを搭載。安全を最優先にすべての乗員がわくわくする走りを楽しめる,クルマとの一体感を高めるキャビン空間を造った。ハイグレード用アクティブドライビングディスプレイ付きメーターフードはCX-3のための専用デザインとし,二層インジェクションを用いて成型した,質感表現にこだわった表皮構造とした。フードの前縁に入れた成型ステッチのリアリティーにも最新の注意を払い,縫いの立体的なディテールを実際の革の縫い仕上げの3DスキャンデータFig. 15 Instrument Panel and Console Design3.5ドアトリムデザインドアトリムでは,インパネからのなだらかな流れが,後方に向かって解き放たれるように加速していくダイナミックな動きを表現するため,前後ドアそれぞれに上方へ向かうキャラクターラインを採用。面造形では,ウインドウのすぐ下で切り返されるラインやアームレストの上面に外光が当たるときの,光の入り方や反射の仕方にまで注目した。トリムのボリュームと面質に微妙な変化を織り込み,トリムのみならず周囲の空間にまで動きを感じさせるイメージで,心地よさとダイナミックさを同居させている。隣接する丸型エアコンルーバーとの組み合わせを重視して綿密に造り込んだ,印象的なインナーハンドルベゼルは,金属を削り出したかのようなシャープで先鋭的なイメージで造形し,更にレザー内装のモデルには,インナーハンドルベゼルに緻密な切削加工を彷彿とさせるヘアライン処理を施すなど,徹底したこだわりを注ぎ込んで仕上げた。ドアマウントスイッチベゼルには,革質感のパネルでスイッチパネルを包み込むようにするパネル合わせを採用し,タイトさと品質感を表現した。またアームレストにはフロアコンソールのニーパッドとコーディネートした,ステッチ付きのソフトパッドを採用。こうした造り込みによって,ドアを開いた瞬間に車格を超えた品質感とエモーショナルな空間を予感させる,先鋭的なドアトリムデザインを実現した(Fig. 16)。-82-