ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33

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マツダ技報 2016 No.33

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概要

マツダ技報 2016 No.33

No.33(2016)マツダ技報自動車の骨格構造を構成するフレームの多くは,薄板大断面の中空部材であり,座屈を伴う変形挙動をとる。この座屈現象のふるまいにより,フレームの耐力や変形挙動は大きく変わる。座屈現象は板幅や板厚等の構造要因に支配される。そこで本開発では,この座屈現象を制御することにより,曲げ変形時における,単位体積あたりの歪エネルギー量を向上させ,フレームのEA質量効率を向上させる構造技術開発を行った。と曲げ板)に弾性座屈波が発生した。この座屈波が進展し,お互いに干渉しながら,フレームを構成する板を折りたたむように変形させ,面外変形が起きていることが分かった(Fig. 3)。また解析から,この変形によって,材料降伏点までの歪を発生することなく,曲げ変形が進み,最大荷重以降急激に荷重が低下していることを確認した。Plane ofCompressionPlane ofBending2.構造要件の導出2.1フレーム座屈現象の分析フレームの曲げ変形現象と座屈の関係性を明確にするため,フロントフレームを想定した一定断面フレームを対象に解析と実験にて現象分析を行った。試験体仕様をFig. 1に示す。断面形状は内寸100×50mm,フレーム長445mm,板厚1.2mmとした片ハットフレームであり,フランジ部をスポット溶接にて接合している。材料は980MPa級の高張力鋼板を用いている。445Experiment AnalysisTensionBucklingWaveFoldingFig. 1 Dimension of Specimen実験評価方法と,解析での検証方法をFig. 2に示す。実車衝突時の曲げ変形を再現するため,フレーム両端部をピン固定し,断面中心に対し偏芯させたフレーム軸方向に準静的荷重を負荷した。この際の並進方向の発生荷重と曲げ変形時の現象を観察する。Force [kN]修正Displacement [mm]SpecimenLoad CellFig. 3 Deformation Process of Frame Bending2.2座屈制御のための仮説検証現象観察と座屈理論から座屈抑制の方法を以下のように考えた。Fig. 4に示すように,圧縮荷重により座屈する曲げ変形領域を極小化することで,圧縮側板の折りたたみ現象によるフレーム長短縮を抑制する。これにより引張側板に面内引張荷重を発生させ,歪エネルギーを発生させることにより,EA量を向上させることをねらう。Make BucklingareasmallerForcedDisplacementPinned SupportSolid MeshShell MeshMesh Size 3mmFig. 2 Test and Analysis Condition実験の観察結果から,変形初期にフレームを構成する各板の内,圧縮荷重と曲げ荷重が作用する板(以降,圧縮板In-plane Tensile StrainInitial StatTargetFig. 4 Target of Bending Mode-119-