ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33
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マツダ技報 2016 No.33
マツダ技報No.33(2016)たりまえ”な部分を一つ一つ問い直しながら,感度の高い顧客を惹きつけられるよう理想を追求した。これまでの最上級グレードであったGTよりも,さらに上質をねらったSIGNATUREグレードを新設して,本物を知る上質な顧客を満足させるクルマ造りを目指した。2.デザインコンセプト2.1おごそかで品格のあるプレミアムプレミアムと一言でいっても,いろいろなプレミアムがある。マツダは新型CX-9をデザインするにあたり,「どんなプレミアム性をこのクルマに持たせるのか?」というプレミアムのあるべき姿の方向性から考えた。試行錯誤の末に至った結論は,“おごそかで品格のあるプレミアム”というコトバである。これは日本の企業としてマツダが,世界に発信するプレミアムとしてデザインの方向性を示す基軸となるコンセプトである(Fig. 1)。豪華なものを付け足すプレミアムではなく,職人が魂を込めて磨き込んでいくうちに光り輝くようなプレミアムを目指した。これ見よがしな豪華パーツで飾ったり,派手な造形でアピールするのではなく,開発者一人一人が職人となってしっかりと丹念なもの作りを行う。結果それが上質を知る人々に感動を与え,また虚飾を廃した本物のクルマとして受け入れられると考えた。Fig. 1 Design Concept Image3.エクステリアデザイン3.1“プレミアム魂動”への進化新世代商品群は,コンセプトカー「Shinari」から始まりこれまで数々の量産車で進化を続けながら魂動デザインを展開した。新型CX-9は,Mazda6以来の大型車における魂動デザインのクルマである。「大型車への魂動デザインの展開はどうすべきか?」を考え抜き,大型としてのプレミアムな価値を創造し,“プレミアム魂動”とすることに挑戦した。2.2本物素材今の世の中は,○○調や○○風といった,フェイクで溢れている。これは自動車のデザインの世界でも同じであり,開発や管理の容易なフェイク素材が主流になっている。このような○○調や○○風を排除することは,本物のマシンを目指す魂動デザインにおいて非常に重要である。ともすれば時代とともに規制は増えていき,正真正銘の本物が作り難くなっている中で,マツダはあえて本物のモノ造りを目指した。木目調パネルやアルミ風加飾を廃し,それぞれ本杢パネル,本アルミを用いた。本杢や本アルミの使えないグレードでも,フェイク素材を使わずに塗装だからこそできる仕上げを追求した。更には,本杢・本アルミを使うだけではなく素材の特性を活かす形状にもこだわった。2.3フィット&フィニッシュ上質を表現するには,形状の良し悪しと同時に,それが「いかに精緻に組み合わされているか?」が重要である。どんなに精巧に作られたパーツも,フィット&フィニッシュが雑ではプレミアムの精緻な感動が生まれない。ダイナミックで力強い骨格に本物素材。そこに精緻なフィット&フィニッシュが加わった時に,初めて感動を生む“おごそかで品格のあるプレミアム”の価値が生まれる。3.2ダイナミックで強い骨格CDセグメント以上のサイズの大きなクルマ,特にプレミアム領域のクルマでは,そのサイズ的余裕から骨格でダイナミックな動きを表現しやすい。新型CX-9は,ダイナミックな骨格やプロポーションを表現し,洗練させることがデザインの一番の見せどころになる。また,このクルマの骨格の動きの洗練度が,プレミアム表現の重要な要素である。新型CX-9のマーケットは,北米やオーストラリア,サウジアラビアなど,いずれも大陸の国々である。これら雄大な大陸の景色の中で走るクルマには,その景色に負けない強いデザインが必要不可欠である。これを表現する軸となるのが強い骨格であり,新型CX-9では,大陸の強さに埋もれない強くダイナミックな骨格を作り込んだ。ヘッドライトからリアコンビランプまで一直線につなぐ軸を感じるように,面のハイライトやテンションを調整した。この軸を中心にして,ボディー,キャビンへの流れを作りダイナミックで力強い骨格を組み立てた(Fig. 2)。-10-