ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33
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マツダ技報 2016 No.33
No.33(2016)マツダ技報2.エンジン開発コンセプト新型CX-9に搭載するエンジンとして,Mazdaブランド戦略である「走る歓び」と「優れた環境安全性能」を実現させる理想のパワートレインを目標に掲げ,以下のコンセプトで開発した。・競合V6同等以上の実用域トルクと加速レスポンス・カタログ燃費及び高負荷実用燃費の大幅改善・軽量コンパクト・現行プラットホームへの搭載性確保既存のダウンサイジングターボチャージャエンジンでは,加速初期の過給遅れ(ターボラグ)がありマツダの目指す“意のままの走り”を阻害する要因になっていた。そこで,加速初期のレスポンスと加速後半から最大加速にスムーズにつながる必要トルクを得るために,新型CX-9の大きさ・重量を考慮して,最適な排気量“ライトサイジング”と最適な構造“ライトアーキテクチャ”を選択した。それが2.5Lの排気量とマツダ独自の新技術であるダイナミック・プレッシャー・ターボ(Dynamic Pressure Turbo)システムの組み合わせである。また,新型エンジンは,カタログ燃費値だけでなく実用領域の燃費を改善するため,中高負荷領域にCooled EGRを導入することで空燃比リッチゾーン縮小と高負荷時のノックリタードを抑制し,幅広い低燃費領域を実現した。このCooled EGRシステムは,高回転高負荷領域の燃焼温度を低下させる効果もあり燃焼室周辺の熱負荷を低減させることで,クロスドリル加工等の冷却対応を不要としボアピッチを拡大せずにターボ化に対応することができた。その結果,既存SKYACTIV-Gの基本構造を維持するとともに軽量コンパクトと既存プラットホームへの搭載性を確保し,更に加工や組立設備の多くを流用して生産設備の変更を最小限に抑えることができた。3.エンジン諸元とシステムマツダでは,究極の内燃機関を目指し,Fig. 2に示した7つの制御因子を理想状態に近づける取り組みを進めている。Distance to idealFarCloseFig. 2 Vision for Evolution of Internal Combustion Engine新型2.5Lターボチャージャーエンジンでは,高過給とCooled EGRの採用でポンプ損失の更なる低減と比熱比の改善を進化させ理想に近づけている。Table 1に主要諸元を示す。ベースとなるSKYACTIV-G2.5L NAエンジンとボア,ストローク,ボアピッチなどの基本諸元およびインジェクターや燃料ポンプなどの燃料系部品を共通化してSKYACTIV-Gの高効率燃焼ポテンシャルを踏襲しながらダイナミック・プレッシャー・ターボシステムとCooled EGRシステムを新規導入した。また,圧縮比は,高過給時の圧縮上死点における圧縮圧力と混合気状態が2.5L NAの圧縮比13と同等になるよう圧縮比10.5に調整しており,89mmボアサイズかつレギュラー燃料使用の過給エンジンではベストインクラスの高圧縮比を達成した。EngineEngine TypeDisplacementBorexStrokeCompression ratioCombustion chamberFuel InjectionIntake-ValveTimingExhaust-Valve TimingInt.S-VTTable 1 Dimension and SpecificationsSKYACTIV-G 2.5NEW SKYACTIV-G 2.5TIn-Line4←2488cm 3←89mmx100mm←1310.5Small Cavity PistonLarge Cavity PistonDI(6Hole Injector)←Open(BTDC)-32~42-24~50Close(ABDC)110~36100~26Open(BBDC)58~1350~5Close(ATDC)6~512~47Electric←Ex.S-VTHydraulic←Valve trainHLA+Roller follower←Crank main/pin journal diaφ50mmxφ50mm←Chain type: valve trainElectric controlRollerElectric control:Oil(2stage)Silent(Variable)←Oil PumpElectric controlElectric control(2stage)(Variable)Water Jacket spacerw/oPlastic spacerEGR Systemw/oHP-Cooled EGRTurbocharger Systemw/oDynamic pressure turboSystemMax.PowerMax Torque138kW(188PS) *1 /5700prm142kW(192PS) *2 /5700rpm250Nm *2 /3250prm256Nm *1 /3250rpm*1:Regular Gasoline*2:Premium Gasoline4.パフォーマンス169kW(230PS) *1 /5000rpm186kW(253PS) *2 /5000rpm420Nm/2000rpm4.1出力性能新型CX-9の過渡レスポンスには,ターボラグを感じさせない加速感をねらいとして,Fig. 3に示した時間ごとの加速度目標を設定した。このねらいの加速度を可能にし,かつ実用領域で主に使用される低中速領域での余裕の走りを確保するためにFig. 4のトルクカーブを実現した。レギュラーガソリン使用で1250rpmという低回転にて350Nmを発揮し,最大トルクは420Nm/2000rpm,最高出力は169kW(230PS)/5000rpm(プレミアムガソリン使用時は186kW(253PS))を達成した。その結果,発進時の力強さと実用域でのリニアで軽快な反応,そして高回転までの伸びやかな加速を実現している。-17-