ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33
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マツダ技報 2016 No.33
No.33(2016)マツダ技報り,突起乗り越え時のショックの低減と制動時の姿勢変化の低減を実現した。新型CX-9においてもこの技術を継承し,トレーリングアームブッシュの取り付け位置を前モデル比で約35mm上方移動し,上記性能の向上を実現した(Fig. 5)。Fig. 5 Position of Trailing Arm Bushingまた,リヤダンパーの取り付け角度をより直立に近づけ,サスペンションの稼働軌跡の接線方向に近づく方向にすることにより,特に微小ストローク領域の動きやすさを確保した(Fig. 6)。(2)ロードノイズ性能新型CX-9のロードノイズ性能は,今までにない「突き抜けた静粛性」をお客様に提供することを目指し,高いレベルを目標として設定した(別稿“新型CX-9の静粛性開発について”を参照)。その達成に向け,開発の初期段階でCAE技術を駆使し,各サスペンション部品の共振周波数を適切に管理し,車室内空洞共鳴とも離間すること(=モーダルアライメント)によりロードノイズを低減した。モーダルアライメント管理にあたっては,CX-5以降の商品開発で確立した寄与の高い主要モードの管理に加え,新たに複数のモードを管理指標として追加することにより,CAE解析によるサスペンション部品構造の最適化をより精度高く行うことができた。また,経路寄与が高く変位量も大きいフロントロアアーム後側ブッシュについて,走行時には走行抵抗による変位発生とそれに伴う動特性上昇が起きることに着目し,走行時の動特性が最適な値になるように,ブッシュメーカーと協働で特性計測方法を新規に設定した。これにより,走行時のブッシュ動特性を最適化することでロードノイズ性能を改善した。また,他性能とのバランスや重量効率を考慮し,サスペンション共振と車室内空洞共鳴の離間が困難と判断した箇所については,重量対効果で効果が最大となるアイテムとしてダイナミックダンパーを設定した。このダイナミックダンパーは,共振を二方向で管理することにより,異なる二つのサスペンション共振を一つのダイナミックダンパーで低減するように設定し,重量効率を最大化した。4.達成性能新型CX-9で実現した達成性能の代表例を紹介する。Fig. 6 Angle of Rear Damperその他、新型CX-9の進化として,①フロントのロアアームには液封ブッシュを採用し、「低動バネ化」と「高減衰特性」を両立させて大入力時のショックの低減と不快な振動を抑え,②フロントダンパーには摩擦特性を向上させた構造を採用し,スムーズなサスペンションの動きを更に向上させている。4.1人馬一体感SKYACTIV-シャシーで実現してきた軽快感と安心感の両立について,ミッドサイズSUVでの達成性能を説明する。新型CX-9では,まずメイン市場である米国の現地において,車両応答と手応えの最適なバランスを検討し,そのバランスを実現すべくサスペンションの特性を見直し,及び電動パワーステアリングの制御パラメータの最適化を実施した。Fig. 7は車両の応答と手応えの変化を表している。ステアリングホイール上の操舵トルクとヨー運動をよりリニアにすることで,人が最も自然に感じ,人馬一体感を感じられる車両応答と手応えのバランスを実現した。-41-