ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33

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マツダ技報 2016 No.33

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マツダ技報 2016 No.33

No.33(2016)マツダ技報抑制し,車体後方で上下左右の風流れを1点に収束させる風流れを作り空気抵抗を低減するねらいである(Fig. 1)。(Ⅰ)については床下にフロアラインを定義し,床下基本構造を基に各パーツをそのラインに沿ってレイアウトすることで,1点に収束する風流れを実現した(2)(Fig. 2)。(Ⅱ)と(Ⅲ)についてはデザイン開発要素が多いため新型CX-9ユニークで開発を進めた。Previous CX-9Cd=100%(Ⅲ)UpperCX-5Cd=93%Cooling : -1% Upper : -2% Body Side : -2% Floor : -2%(Ⅱ)Body Side(Ⅰ)FloorFig. 1 Flow Structure around a VehicleChangeElement・Design・Full Flat Floor・Tire Size Down・Full DuctPrevious CX-9New CX-9 TargetCd=89%Cooling : -3% Upper : -2% Body Side : -2% Floor : -4%New CX-9ChangeElement・Design・Full Flat Floor + Lateral Link Cover・Tire Size UP + Optimized around Front Tire・Full Duct + Active Air ShutterFig. 2 Aerodynamic Optimization by ModifyingUnderbody Geometry2.2新型CX-9の空力性能開発プロセス新型CX-9の空力開発では,ミッドサイズSUVセグメントの常識を打ち破る優れた燃費性能を実現するため,極限まで空力性能を高めることを目指した。ファミリーカーとしての十分な実用性を備えるため,必要な前面投影面積を確保しつつ空気抵抗係数(以下,Cd値)低減を目指した。従来の一括企画開発の考え方(3)に加え,新型CX-9では特に空力性能向上に重要な部位を空力シミュレーション(以下,CFD:Computational Fluid Dynamics)を用いて特定し,固定要素・変動要素を問わず注力点を絞り込み,それぞれの領域に機能配分をした(Fig. 3)。前節の考え方を基にした床下,ボディサイド,アッパーの3領域の流れに加えて,エンジンルームの流れを追加し計4領域で検討した。それぞれの領域について個別目標を設定し空力開発を進めることで,クラストップレベルの空力性能を目指した。これまでの車種の開発では冷却性能と空力抵抗低減の両立は最も開発が難航したため,特にエンジンルームの流れに開発初期段階から注力した。3章から6章では各領域の検討の詳細について述べる。Fig. 3 Target Cascade3.床下領域の空力開発3.1床下領域の開発コンセプトと課題1点に収束する風流れの実現に向けて,床下領域の開発コンセプトは「風をまっすぐスムーズに後方へ流す」こととした。これに対し,CX-5以降の新世代商品群は一括企画開発によりほぼフラットな床下領域を実現していたものの,4章で述べるようにエンジンルームからの排出風と可動部位であるリアサスペンション周りについてより緻密な配慮をする必要があった。また,新型CX-9では静粛性向上のためフロア下アンダーカバーを従来の樹脂材料から不織布材料に変更することに伴い新規設計となったため,風がスムーズに流れるよう最適化を図った。しかし,カバー成型時の端部曲率が拡大することで風をスムーズに剥離させることができず,リアサスペンションへ従来以上に風流れが向かい抵抗となっていた(Fig. 4)。これをカバーの剛性と両立を図りながら低減した。3.2床下領域の空気抵抗低減技術フロアアンダーカバーは後端部に風流れを剥離させる形状を設定したことに加え,地上高が低くなる部分について-51-