ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33

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マツダ技報 2016 No.33

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概要

マツダ技報 2016 No.33

マツダ技報No.33(2016)3.システム構成上述の軽量化/利便性/安全性を達成させるシナリオから機能配分を行い,システム構成は以下のように設定した(Fig.4)。④Sensor &①Power Lift-Gate Drive Unit(0.35kg & 1.4kg)×2Fig. 4 Power Lift-Gate System⑤Open Switch(Instrument panel)③Control Unit(0.4kg)⑥Buzzer⑤Close Switch②Latch (0.9kg)⑤Open Switch(Exterior)(1)パワーリフトゲート(駆動)ユニットスクリューとナットで駆動させるスピンドルタイプを採用した。左右に小型モーター&パルスセンサーを内蔵し,リフトゲートをオート開閉作動させる。リフトゲートの全開保持と途中保持のため,コイルスプリングを内蔵させた。(2)オートクロージャー機構付きラッチアクチュエーターでリフトゲートのアンラッチとクロージングを行う。また全閉した状態を保持する。(3)ECUお客様のボタン操作情報が入力されると,車両停止状態/ドアロック状態を判断し,各ユニットを動かす。またリフトゲート位置をパルスで監視し,障害物等の挟み込み判断を行い,リフトゲートを停止させる。(4)タッチセンサーお客様の指や障害物の挟み込みを検知する。パルスの検出では荷重が高くなる部位(ヒンジ付近~リフトゲートサイド部)に設定した。(5)操作スイッチ以下の4ヵ所に操作スイッチボタンを設定した。スイッチ操作によりオート作動を開始し,作動中に危険を察知した際にどのスイッチを押してもリフトゲートを停止させる。a.運転席b.リモートトランスミッターc.リフトゲートガーニッシュ(室外用)d.リフトゲートリセス(閉め操作用)(6)ブザー作動開始時,停止時にお客様に警報音を伝える。リフトゲート内に配置し,室内/室外で適切な音圧を確保した。4.課題の取り組み4.1レイアウトと開閉操作性の両立新型CX-9に装着されるパワーリフトゲートは,オプション選択のため,パワーリフトゲート非装着車とレイアウトを両立させる必要があった。ボディー取り付け構造は共通という制約の中で,取り組んだ内容を説明する。Fig.5にリフトゲートの開度と開閉操作にかかわるエネルギーの関係を示す。グラフの左端は,リフトゲート全開状態(Fully Open Condition),右端は全閉状態(FullyClose Condition)を表しており,リフトゲートを閉める時に手を放す位置をRelease Point,ステーダンパーの作用の有無が切り替わる位置を思案点(Change Point)と定義する。パワーリフトゲート非装着車(ステーダンパー設定)では,閉め操作性を良くするために思案点からの加速エネルギーを多く確保することが重要である。一方,パワーリフトゲート装着車においては,途中での開度保持を実現させるためには思案点が存在しない特性にする必要がある。これらを,ユニットのレイアウトで説明すると,開き方向に働くモーメントが操作性にかかわってくるが,ヒンジセンターとのオフセット量Lがポイントとなる(Fig.6)。パワーリフトゲート非装着車ではLを小さくすることで閉め操作力が低減できる。一方,パワーリフトゲート装着車では,車体への入力荷重を下げるためにLを大きく取り,開度保持するための反力モーメントを保持しつつ,ユニットの反力を小さくする必要がある。パワーリフトゲート装着ありなしでヒンジセンターとのオフセット量Lを変更した結果,アクチュエータ(またはステーダンパー)のピボット位置(Fig.6)で15mmの差が発生した。そのため,開発当初は,デザイン意匠面に対して,スペース内に収めることができなかった。新型CX-9のデザインは強く前傾し,両サイドが絞り込まれた流線形の特徴を持ち,本部位のレイアウト制約が大きい。デザインを守った上で,性能要件も満足させる解決策として,サイドスポイラー内の使用されていない空間を活用することで,ユニットの生存空間を拡大させ(Fig.7),デザインへの影響を与えることなく,性能を満足させることができた。-58-