ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33
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マツダ技報 2016 No.33
No.33(2016)マツダ技報CurrentmethodNewmethodFormability &Shape fixabilityCompensation0% 20% 40% 60% 80% 100%Fig. 5 Rate of Modeling Hour Rate4.接合部のすり合わせ精度向上4.1接合部のすり合わせが必要な理由3章で紹介した製品形状による形状凍結向上の後,CAE解析によるスプリング量に応じた見込みを金型形状に入れていく。この寸法精度の最終補正段階においてはプレス部品の精度を設計公差内に入れるのと同時に,複数の部品にまたがる接合部のすり合わせを行う必要がある。ボディーは多数のプレス部品が複雑な接合部で組み合わされて構成されており,ここで述べる「すり合わせ」とは,接合部の各部品の部品素性に合わせて0.1mm単位での接合面精度の調整を行い,高精度なボディーを短期間で造り込む方法である。複数部品の連続した面からなる接合隙を0にするには2つの方法がある。1つは全部品をゼロねらいの図面寸法に保証する方法である。この手法はプレス部品の加工後の弾性回復による変形・加工のバラツキを考慮するとコスト・納期の面から考えても現実的ではない。そこで,次で紹介する接合部のすり合わせを行うことで,効率的にボディーに要求される0.1mm単位の精度を造り込んでいる。リーしていくと,接合面の影響によりサスペンション取り付け穴位置が実車のセンター位置からピッチで0.5のズレが発生してしまう。最高の走りのパフォーマンスを発揮できる取り付けピッチが±0だとすると,このズレが最小になるよう片方の接合面精度を凍結し,もう一方の接合面を相手精度に合わせて修正を行い,サスアライメントとして中心値をねらったピンポイントの造り込みを行う手法が「すり合わせ」である。4.2 CAEを活用したすり合わせプロセスの革新従来,接合部のすり合わせは,PCF (Parts CoordinateFixture)と呼ばれるハードツールと実パネルを用いて行ってきた。PCFは車体工程での溶接による精度変化や車体アッセンブリー治具の工程起因による精度変化の要素を排除し,プレス部品精度と車体工程を並行して育成するためのツールである。従来のプロセスでは,このPCFを用いた実パネル検証により接合部の板間隙・干渉量を抽出し,部品の修正量を決定後,金型修正の対策を織り込んできた。しかしながら,現物ができてしまった後の対策はスプリングバック量を金型で見込むトライ&エラーの対策となっており,金型修正によるコスト増加・精度造り込み期間の長期化の要因となっている。そのため,新プロセスではプレス部品のCAE結果を用いて接合部の隙・干渉量を机上で予測することで,ボディーの精度を保証できる成形方案や製品図面への源流対策に結び付けることを目的としている(Fig. 7)。Before ImprovementAfter ImprovementAttach HoleAttach Hole-0.5±00.30.30.20.3±0±0Fig. 6 Adjustment of Dimensional Accuracyすり合わせのイメージをつかむために,走りに大きく影響を与えるボディーとサスペンションの相対位置を例に取ってFig. 6で説明する。ボディーのサスペンションの取り付け穴がプレス単品で±0の穴位置でできていたとする。プラットフォームを構成する部品を成り行きでアッセンブPCFVirtual PCFFig. 7 Parts Coordinate Fixture4.3机上での品質造り込み課題と取り組み机上で接合部のすり合わせ行う上での課題は大きく2つある。1つ目は,CAEによるプレス部品の机上予測精度の向上である。これについては,前述の3.3形状凍結性を向上する取り組みで紹介した。2つ目は,CAEによるアッセンブリー時の位置決めと拘束状態(クランプ状態)の再現である。従来はプレス部品単品の育成目的で使われていたスプリングバック後のCAEデータを使って,車体溶接前のクランプ状態を机上で再現することに取り組んだ。この検証の大まかな流れは以下のとおりである。①CAEでスプリングバックさせたデータを,アッセンブリー時の部品位置決め主基準の2つの穴と3つの面で位置-69-