ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33
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マツダ技報 2016 No.33
No.33(2016)マツダ技報ット溶接による接合部の変形解析に展開している。CX-9ではドアの取り付け面であるヒンジ面の構造がこれまでと異なるため、4つのヒンジ面精度をつかさどるサイドフレームレインFアッセンブリーを重点管理部品として,精度予測技術向上に取り組んだ。5.2治具モデル化の取り組み従来,CAEモデル上では,効率を重視し複数の打点を同時に発生させており,打点順番を考慮していなかった。今回計算速度を改善させることで,打点1点1点に順番をつけ,打点ごとの応力による変形がわかるようにした。更に,保持面もモデル化することで,溶接時の必要保持力も計算できるようにした。具体的には,従来,治具保持面附近のノード自体を4点拘束する方法を取っていたが,この方法では保持面内の変形が再現できない。そこで,保持面の3Dモデルを作成し,プレス部品との境界に条件を与え微少な変形やクランプと受け面によって生じる保持力をより詳細に表現できるようにした。5.3 CAE精度向上の取り組みと結果こうして作成したCAE手法を,実機と比較検証し,解析精度の向上に努めた。1点1点溶接するごとに非接触の三次元形状測定器で全体形状を計測,打点毎の精度変化を把握した。そして実機での測定結果とCAE結果を比較し,解析方法を見直していった。結果,精度を決定する影響因子として,プレス部品の精度,接合による応力,打点位置,治具の拘束力,部品の剛性等を,解析条件に反映させることにより,サブアッセンブリーの机上予測精度と実機精度の一致度において,これまでは0.7㎜以内のところ0.3㎜以内を実現した(Fig. 11)。6.おわりに今後は,開発した寸法精度予測技術をもとに,寸法精度をコントロール可能な技術に発展させ,デザインや三大性能上最適な寸法精度をピンポイントでねらえるクルマづくりを実施していく。数々の技術革新から生まれた新型CX-9を早くお客様にお届けし,お客様の声に耳を傾けながら次世代のクルマづくりを日々進化させることで,世界中にいるマツダを愛してくださるお客様の笑顔へつなげることを目指していく。参考文献(1)吉田総仁:弾塑性力学の基礎/第9章,共立出版(1997)(2)田丸ほか:980MPa級ハイテン部品の成形性改善と寸法精度の向上を両立させる新工法,型技術,Vol.28, pp.18-19(2013)(3)岡田ほか:高ハイテン部品における見込み・事前検証-金型への転写に関する取組み事例-,型技術,Vol.29, pp.70-71(2014)(4)中野ほか:新型アクセラにおけるボディー造り革新-デザインを際立たせるクルマ造り,2013年マツダ技報, pp.41-42(2013)■著者■島田知広高橋大樹岡田又治Fig. 11 Result of CAE5.4 CX-9での成果と今後の課題この手法を他のアッセンブリー工程へ展開することで,CX-9の初期精度向上に貢献した。まだ車体全体の精度解析ができるようにはなっていないが,プレス部品のメッシュの貼り方,解析方法,閾値等結果の判断を見直すことで,計算時間を短縮し,業務プロセスとリンクさせる。-71-