ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33
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マツダ技報 2016 No.33
No.33(2016)マツダ技報と呼ばれる,鉄の化学反応によって生じる電流をとらえることができる腐食センサーを用いた計測システムを構築した。本報では,自動車用の計測システム構成と得られたデータの解析手法および「市場環境モデル」への適用について報告する。Table 1 Components of On-board System2.車載型腐食環境計測システムの構築2.1腐食環境計測に対する取り組みの考え方これまでの防錆開発は,特定の市場を想定した車両腐食を短期間で再現させる促進腐食試験を実車で行い,実際に発生した腐食に対して定性的な評価結果により良否判断を行っていた。また実車評価の場合,ボディー形状やパワートレインのラインナップを全て網羅することが難しく代表的な機種で評価を代用することがある。今後は軽量化のための新規材料の採用が拡大する見込みであり,腐食挙動が異なる複数の材料や仕様に対し,正確な防錆性能評価を行うためのプロセス開発が不可欠である。図面段階で市場の腐食環境に耐える防錆仕様を決定するには,世界の各地域の腐食環境と車両の各部位が受ける腐食環境条件を数値でとらえることができる自動車用の腐食環境システムを構築し仕様決定のプロセスを開発の初期段階に前倒しするモデルベース開発の適用が有効である(Fig. 1)。腐食環境計測システムに使用するセンサーは,自動車の複数の箇所で長期の計測が可能であることが条件となる。そのため下記の要件を満たしているACMセンサーを選定した。・薄型/小型で車両への設置性が優れるBattery・車体への固定が容易である・入手性が優れる・ランニングコストに優れるACMセンサーを用いることで,腐食環境は電荷量での定量化が可能となる。更に,このデータと各地域における気象データ(温度/湿度など)との関係を明確にすることで,気象データから各地域の腐食レベル予測が可能になると考えた。これに走行エリアが分かるGPS,走行条件が分かるCAN信号(Controller Area Network:車載通信規格)を同時記録するためにTable 1に示す項目の計測を前提Additional ProcessAnnual activityQuantify Corrosion(BM & MarketEnvironmentResearch)MeasurementSystemBatteryACM SensorGPS SignalOnboard CameraTemp/Hum SensorCAN SignalPowerfor Parking ModeFig. 2 Corrosion Environmental Measurement System前提にシステムを構築した。また腐食は,走行中だけでなく,駐車中も進行するため,エンジン停止後も連続して計測することが必要である。それに対応できるようにバッテリを搭載したシステムとした。Fig. 2に全体の腐食環境計測システムの概要を示す。2.2車載型腐食環境計測システムの構築市場の腐食環境は天候による気温,湿度の変動や降雪時の融雪塩散布などの影響を強く受けることが分かっている。世界中で長期間のデータ収集を行うため,本システムは,下記の要件を満たす計測システムの構築を行った。また計測データは,Fig. 3に示すように複数の情報が一画面で比較表示可能とした。DevelopmentPlan DraftingDrawingEvaluationVehicleTest■Bank of FirstProcess■Bank of SecondProcessFig. 1 V Process of the Rust Prevention DevelopmentFig. 3 Data Analysis Windows<計測システムの開発要件>・腐食メカニズム解明のため,市場で発生する腐食に関-73-