ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33
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マツダ技報 2016 No.33
マツダ技報No.33(2016)係する信号(腐食電流,温湿度,CAN信号,走行動画等)の同期記録が可能であること・自動車の部位ごとに異なる車両の腐食環境をとらえるため複数のACMセンサーが接続できること・計測車両への計測器搭載が車両運行の妨げにならないようなシステムの小型化と操作が簡便であること・ACMセンサーにつながる配線が車外に露出させないためセンサーからロガー間は無線であること・腐食は,走行中だけでなく,駐車時の腐食進行もとらえられるよう外部電源での連続計測が可能であること・腐食環境条件を網羅するため,四季を通じて長期間モニタできること3.腐食環境定量化手法の開発3.1腐食環境定量化手法の技術課題橋梁等の大気曝露による腐食環境の定量化に用いられているACMセンサーは,両金属間に水膜が形成される時に発生するガルバニック電流を直接データとして取り込む構造である(Fig. 4)。そのため,降雨などによって電極間に水膜が形成された場合は,実際の腐食環境よりも過大に出力する特性があることが知られている(1)(2)。しかし,過大に出力する特性への補正方法などは確立されていない。自動車への活用は,ACMセンサーが出力した電流値を電荷量(クーロン(C))に換算し腐食環境の指標にする手順としている(Fig. 5)。自動車は降雨などで濡れた路面を走行するため,大気曝露に比べ濡れ時間の割合,および濡れ量が圧倒的に大きいといえる。そこで,自動車の使用環境を想定したACMセンサー出力の補正方法について検討を行った。量Electric ConductorInsulation PasteFe is conducted with Ag through a water film.FeとAgが水膜により導通する↓Galvanic current (A) is generated.電池化により電流(A)発生↓Electric current is converted to coulomb (C).電荷量:クーロン(C)に換算↓Index of corrosion environment腐食環境の指標Fig. 5 Flow of the Environmental IndexTest DriveSalt Splay roadTest in ChamberMetal BaseWater FilmDataLoggerFig. 4 Operating Principle of the ACM SensorChipping RoadRepetition3.2腐食環境データの解析手法(1)実験方法鋼板腐食量とACMセンサー出力から得られる積算クーロン量(経過時間で変化する電荷量を積算したもの)の相関性を得るための補正方法として,ACMセンサー出力の過大出力のしきい値(A)を明らかにするため,ACMセンサーと裸鋼鈑を同じ場所にセットし,積算クーロン量と鋼鈑腐食速度の比較を行った。腐食環境は,ACMセンサーと裸鋼鈑の濡れ条件を一定にするため,塩水の散布と,高温恒湿の曝露を繰り返す実車の腐食試験にて実験を行った(Fig. 6)。(2)実験結果と考察腐食試験車両を用いた一定期間の評価後,Fig. 7に示す場所6点のACMセンサー出力から得られる積算クーロン量と鋼鈑の板厚減少量を比較したところ,濡れ量大と濡れ量小で二つのグループに分かれた(Fig. 8)。センサーの貼り付け部位を設定する際に,濡れ量の大小で比較ができFig. 6 Total Vehicle Accelerated Corrosion Cycleる場所を選んでおり,この場所と二つのグループが一致したことから,濡れ量の大小が積算クーロン量に影響を与えたことは明らかである。そこで,実際の鋼鈑腐食速度に対し積算クーロン量が過大になったと考えられる濡れ量大のグループBが,濡れ量小のグループAと同レベルの積算クーロン量になるACMセンサー出力値の補正方法を検討した。ACMセンサーの出力(A)に対する水膜厚さの影響を確認するため,実験的に,ACMセンサーの出力(A)とセンサー表面に形成する水膜厚さの関係を検証した。なお水膜厚さはACMセンサー表面積に対しての水重量で換算している。-74-