ブックタイトルマツダ技報 2016 No.33

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マツダ技報 2016 No.33

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概要

マツダ技報 2016 No.33

マツダ技報No.33(2016)いても,本開発材料は従来のPCに比べて滑りやすい。以上のように,本開発材料の特徴を活かし,表面状態をコントロールすることで,耐傷つき性を向上させた。(2)耐光性耐光性の向上には,「樹脂の耐光性」と「着色剤の耐光性」に着目した。樹脂の耐光性については,本開発材料は分子構造にベンゼン環がないため従来のPCより紫外線を透過しやすく,耐光性が良い。更に,着色剤の耐光性については,耐光性安定剤を添加するとともに,耐光性の高い着色剤を使用することで改良した。(3)表面意匠耐久性評価結果表面意匠耐久性の評価として,耐傷つき試験と耐光性試験を実施した。評価サンプルには,バイオPC開発品(塗装レス品)と,比較のために従来の塗装品と,従来PCの塗装レス品を用いた。評価結果をFig. 11に示す。従来PCの塗装レス品では要求性能を満足することはできないが,バイオPC開発品は,従来の塗装品と同等の耐傷つき性と耐光性を実現できていることが確認できた。目標である従来塗装品を上回る質感を実現することができた。Fig. 12 Evaluation Result5.おわりに本開発材料は,三菱化学(株)と共同で開発したものである。本技術は,新型ロードスターのカップホルダーベゼルと用品のナンバープレートフォルダで既に採用している。新型CX-9では,内装意匠部品として,シフトパネル,カップホルダーベゼル,メーターフードベゼル,ドアスイッチパネル,リヤエアコンルーバーベゼル,外装意匠部品として,セールガーニッシュ,ドアピラーガーニッシュ,Cピラーガーニッシュに採用した。今後,「環境性」「商品性」「経済性」を高いレベルで成立できる本技術の適用を拡大させていく。更に,際立つデザインに貢献できる新たな意匠の開発にも取り組んでいく。Fig. 11 Durability Performance3.3基材機械物性基材機械物性として,「耐熱性」と「耐衝撃性」を挙げているが,これらの物性は一般的に背反することが知られている。そこで,「耐熱性」と「耐衝撃性」を両立させるために,適用する部品の機能に併せた物性のバランス取りを行った。具体的には,本開発材料の組成をコントロールすることで,「耐熱性」と「耐衝撃性」を両立させた。参考文献(1)三菱化学:新規バイオエンプラ「DURABIO」,http://www.m-kagaku.co.jp/grproduct/company/mcc/sustainable/product/1194236_4306.html?category=plastics(2015)■著者■4.結果材料からのアプローチとして「バイオPCの材料組成の最適化」,工法からのアプローチとして「バイオPCの成形方法の最適化」を行うことで,「表面意匠性」「表面意匠耐久性」「基材機械物性」の要求性能を成立させることができた(Fig. 12)。特に「表面意匠性」については,一原洋平-82-