マツダ技報 2017 No.34
110/207
5.4 高速直進走行での評価 直進走行評価は,高速道路での直進走行を模擬したも Fig. 20には高速直進走行時のドライバ操舵角の標準偏 Fig. 18は,直進時のGVC有無での操舵角と操舵速度の時系列データの一例である。舵角ゼロ付近の微小舵角領 -103- l )ged( t lll t t l t (0050 012340123401234/ l to o t l t/ eehWgnireeSegnA )s/ged( raugnA )ged( l l yticoeVeehWgnireeSeehWgnireeSegnAeaRwaY )s/ged( kaePegnAonognireeS yG )-( ff )s/s/mCVG fitaR .veD . )-( ffdSegnAonognireeSCVG fo oitaR 0 -1GVC OFFGVC ON No.34(2017) マツダ技報 加速度がともに大きくオーバーシュートしている。これに対してGVC有では,ドライバによる操舵が漸進的でスムーズなものとなり,安定した操舵入力によって安定した車両挙動を導いている。ドライバ主観評価においても,特に第1操舵後半から第2操舵までの区間における切り返し操作で大きな変化を感じており,安心して楽に運転できるというコメントを得ている。 のである。直進走行とはいえ,車両は路面のアンジュレーションやカント変化,あるいは風などの外乱入力を受けるため,ドライバは通常,微小な修正操舵を繰り返しながら走行することになる。そこで,Fig. 17に示すような幅4mの走行レーン内を車速80km/h一定で走行し,GVC有無でのドライバ操舵行動の変化を評価した。 域において,ドライバ操舵の変動幅が約半分に減少している。つまり,路面外乱に起因する微小な車両挙動変化に対してドライバが行うわずかな修正操舵の領域においても,コーナーやレーンチェンジ同様のGVC効果が確認GVC有・無での操舵角,ヨーレイト,横加速度の時刻変化をFig. 16に示す。ここでも,GVCによってドライバの操舵行動が安定かつ効率的に変化している。GVC無の場合には,第1操舵の切り戻しが遅れ,第2操舵に向けて急な操作となった結果,レーン移行後のヨーレイト,横できる。被験者からは,直進時の効果としてハンドルの据わりが良い,真っすぐ走る,リラックスして走れるといったコメントを得ており,修正操舵の減少そのものは意識していないことから,GVCはドライバが無意識下で感じているフィーリングの改善にも効果があるといえる。 差について,同様にGVC無に対するGVC有の比率を示す。操舵角の標準偏差によって直進中の修正操舵の大きさを表した。その結果,GVCによってドライバの修正操舵が全体平均で14.6%低減している。 Fig. 16 Lane Change Result Fig. 17 Straight Evaluation Course 5.5 複数被験者での検証結果 前述したドライバ運転操作の改善効果について,その確からしさを検証するため,被験者を約70名に増やしてレーンチェンジ及び直進走行評価を実施した。 Fig. 19に,レーンチェンジにおけるドライバ操舵角の振幅(第一操舵と第二操舵のピーク間の操舵量)について,GVC無を1とした場合のGVC有の比率を示す。ほとんどの被験者が舵角の減少を示し,全体平均では7.1%(11.6deg)の減少が認められた。 Time (sec) GVC ON: Average 7.1 % (11.6 deg) reduction GVC ON: Average 14.6 % reduction Fig. 18 Straight Driving Test Result Fig. 19 Ratio of Steering Angle Operation Amount Fig. 20 Ratio of Steering Angle Standard Deviation with/without GVC at Lane Change with/without GVC at Straight Driving Time (sec) Driver Difference (-) Driver Difference (-) GVC ONGVC OFF GVC ONGVC OFF10 1650-50-0.50.52010-10-20-1-0.50.5-5-1-0.50.5GVC ONGVC OFF1.52.51.52.51.52.53.53.53.5
元のページ
../index.html#110