マツダ技報 2017 No.34
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5 -114- マツダ技報 ャと金属質感のコントラストによって先進性と豊かさを表現した。その調和の水準の高さが洗練された雰囲気となって乗員を包み込むようコーディネートされている。ステアリングやシート等の手に触れる部分には厳選した革を配し,スムーズで快適な豊かさをメッセージしつつ,各種スイッチ,ノブ類やデザインの骨格の一部を占める構造物をサテンクロムで統一し,先進性をアピールしている。インストルメントパネルの加飾は,マツダ車としては初めてとなる本アルミを採用した。杢目やヘアライン,ピアノブラック等の異素材とのコンビネーションとすることで新しいセンスを先取りし,ファッショナブルなニーズにもこたえている。 4.4 ソフィスティケイテッドクオリティ 室内の質感は,革やファブリックの柔らかいテクスチである。顧客の生活に活力と癒しを提供するというねらいに最もふさわしい色域として赤を選んだ。中国では伝統的に赤は縁起のいい色として珍重され,初代Mazda6も赤い“馬6”として人気を博し,新世代商品群のイメージカラーも赤であり,これ以外のテーマカラーを考える余地はなかった。鮮やかな赤は人の心に高揚感を与え,活力を呼び起こしてくれる。一方,深みのある濃い赤は人の心を落ち着かせ,癒しの感情を呼び起こしてくれる。ボディーカラーのソウルレッドは一色のペイントでありながら,そうした赤の両面を同時に表現し,CX-4のみならず,全てのマツダ車を他にはない際立つ存在にする。一方インテリアにおいては,先進性と豊かさを金属の質感とオーセンティックなディープレッドのコーディネーションによって表現した。CX-4で積極的に取り入れた先進的な印象の本アルミの加飾パネルとサテンシルバーのスイッチ,ノブ,パネル類はマシンとしての美しさと緊張感を高め,ドライバーの活力と走る意思を呼び起こすとともに,コア・グレードに新たに設定した内装色のディープレッドは深い癒しをもたらす。 5.1 デザインテーマ カラー&マテリアルのデザインテーマは“赤を極める”No.34(2017)Fig.22-25 Sophisticated Quality Fig. 26 Vitality & Relax Fig. 27 EX: Soul Red Image Fig. 28 IN: Deep Red Image 5. カラー&マテリアル

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