マツダ技報 2017 No.34
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No.34(2017) 今回,この検証プロセスに対して以下3点の自動化技術 Table 1は,Fig. 3の項目A~Fの検証要件を定義した表である。2つの視点から要件を定義している。1つは部品― 117 ― マツダ技報 3.1 検証内容 Fig. 3は,車体の隙・干渉を検証する箇所を1つの断面設計者は,個別検証及び一括検証においてFig. 2に示すような部品間の整合を取り品質を保証して出図している。 に集約した絵である。検証内容は,A,B,C,D1~3,E,Fの8項目ある。中でも青丸で囲んだ箇所は目視では探すことが難しかったり,見えにくかったりするため見逃す可能性の高い部位である。特に項目Eは,部品間の微少な三日月状の隙間のため探しにくく計測にも手間が掛かる。これらはTable 1に示した内容を保証するために必要となる。 同士を組み付けた時に干渉や隙不足などの不具合を発生させないことで,項目A~D1とFで検証する。もう1つは防錆や防水に必要なシールを無駄なく効率的に塗布できる車体構造を保証することで,項目D2,D3,Eで検証する。 例えば,車体を構成する板金プレス部品は,Fig. 4のように曲面部(以下R)と平面部で構成される。Rと平面部の境界をR止まり,部品の端部を部品止まりと呼ぶ。各部品のR止まり間や,R止まりと部品止まりが干渉しない隙や,重なるR部の形状バラツキによる組み付け不具合とシール切れを発生させない隙を確保することを定義している。 所を探す→計測→判定」である。マツダでは,ボディー部品の3Dデータをサーフェスモデルで作成しており,3Dモデルの面を板厚分オフセットしてから計測を行う。 を組み込んだシステム開発に取り組んだ。具体的には, ・部品同士の検証項目と検証箇所を漏れなく探す技術 ・検証箇所を最短距離だけでなく網羅的に計測する技術 ・要件隙に対してOK/NGを正確に判断する技術 である。上述した技術を適用することで,これまで担当者任せとなっていた相手部品の選定や検証項目の決定,更にはOK/NGの判定を自動で行う。そしてFig. 6に示すような人による検証部品や検証項目の漏れやOK/NGの判定ミ3.2 検証プロセス Fig. 5は,Fig. 3を検証するプロセスを示す。具体的には,「周辺部品選定→ソリッド化(オフセット)→計測箇Fig. 1に,IU-DPAの開発プロセスを示す。プロセスは2つある。1つは,各自が担当する部品に対し,開発の各出図イベントに向けて形状作成の完了と同時に周辺部品との隙・干渉を検証する「造り込みIU-DPAプロセス」(以下 個別検証)である。もう1つは,出図イベント前後に隙・干渉を確認する期間を設けて車1台分を一斉に検証する「確認IU-DPAプロセス」(以下 一括検証)である。 Fig. 1 IU-DPA Development Process Fig. 2 IU-DPA Outline Fig. 3 IU-DPA Evaluation Contents Fig. 4 Contents of the R & R Stop & Part Stop Table 1 IU-DPA Requirement Details Fig. 5 IU-DPA Inspection Process 3. IU-DPAの概要

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