マツダ技報 2017 No.34
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No.34(2017) 5.4 アウトプットの仕様決定 エリジオン様とシステムの具体化に入る前にアウトプッ 5.3 自動化の仕様決定 実現性見極めに向け以下機能要件6項目を再設定した。また,これらの要件に加え,コストや拡張性,運用面も合わせ総合的な評価を行った。具体的には,以下である。 ・検出精度(NGの検出漏れゼロ) ― 119 ― マツダ技報 タイムリーに漏れなく検証し,不具合の早期発見,早期修正につなげ形状確定度を高めることにある。 特に⑤UI(User Interface)は,ユーザーの業務シーンを細かく分析し,検証項目や隙の基準値など自動計測に必要な情報を,ユーザーの思いどおりに入力できるよう使い勝手の良さを追求した。 (3) 一括検証 ⑥~⑩ ねらいは,Fig. 10で示すようにこれまで出図前後に期間を設けて行っていた車1台分の一括検証を廃止し,週末を利用したプロセスに変革することである。具体的には,週末の夜,システムに設定した自動タイマーがシステムを起動させ,休日を利用して車体全部品間の隙・干渉をチェックする。そして休み明けには結果を設計担当者へメールで配信し,NG箇所への設計者の迅速な対応を可能にする。 分以内に完了すること ・結果をNXで保存できること ・チェック中にOffice等他のアプリが使用できること ・Table 1のどの要件がNGか画面で明確に分かること (2) 検討用データの準備 (2) 個別検証 ④~⑩ ねらいは,Fig. 8で示すように各自が担当する部品に対し,形状作成を完了したと同時に周辺部品との隙・干渉を(1) 前提条件の設定 まずシステム化に必要な条件以下6項目を設定した。 ・基準隙未満の箇所を全て漏れなく抽出すること ・結果がNX測定値から±0.01mm未満であること ・評価を行う相手部品5部品に対してのチェックが10次に計測ツールによる自動化構想の実現性を把握するため評価用データを作成した。データは計測精度の実力を知るため検証項目A~Fを網羅し,かつ,チェック箇所の探索や隙・干渉に時間が掛かる複雑な形状とした。 しかし,前提条件だけでは正確な判断が難しいため,決断に必要なより詳細な仕様を機能要件として再設定した。 最も重要な要件である。特に検証項目Aは,最短距離 だけではなく網羅的に結果を出すこと。 ・ソリッド化精度(誤差0.01mm以下) 基準隙値に対して0.01mmを超えた場合はNGと判定 すること。 ・ソリッド化成功率(100%) 計測結果を正しく抜け漏れなく出力すること。 ・データ変換精度(誤差0.01mm以下) 基準隙値に対して0.01mmを超えた場合はNGと判定すること。 ・データ変換成功率(100%) 計測結果を正しく抜け漏れなく出力すること。 ・処理速度(1分/件) 前提条件の1部品対5部品の検証を10分以内で完了すること。これは車一台分のチェックを一括検証で完了するのに必要な処理速度である。 以上機能要件6項目に加え,コストについては,開発費用やライセンス費用,保守費用など必要な費用と投資対効果が見合うこと,また,拡張性については,計測機能や蓄積した技術がボディー以外の部品や隙・干渉チェック以外の業務への活用の可能性があること,更に運用については,Fig. 10で示す自動化構想が実現可能なレベルであることを条件とした。そして上記の要件で評価した結果,エリジオン社製のDFM Studioを選定した。 トの仕様を決めた。具体的には,以下2点である。 5.2 計測ツール選定に向けた取り組み Fig. 11の実現に向けて社外メーカー3社様の3D計測ツールのベンチマークを行った。Fig. 12に,ツールの評価から決定までの流れを示す。以下に詳細を説明する。 (3) 実現性の見極め 各社に対し準備した検討用データを提供して上記(1)の前提条件に対する評価を依頼した。その後,提示いただいた評価結果をもとに適用判断に向け検証活動を行った。 (1) 検証項目A~Fのアウトプット仕様 1) 検証項目Aについて(Fig. 13) NG箇所を点群のカラーマップで網羅的に表示させること。なお,点群の密度やカラーについては,システムの評Fig. 12 Decision Process of the 3D Measurement Tool

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