マツダ技報 2017 No.34
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■著 者■ -127- No.34(2017) マツダ技報 田中 正顕 小川 貴史 (1) 従来工法に対して,ハイアルゴン化,低粘性・低スラグ溶接ワイヤ,パルス化を行うことでスラグ,気孔(2) 大気中の酸素成分は,大気に対して負圧であるシールドガスに引き込まれ,溶接部近傍に発生した渦周辺(1) 河井・鈴木 : 自動車用鋼板のアーク溶接部における塗装性,耐腐食性の向上策,溶接学会全国大会講演概要 平成24年度春季全国大会 (2) 宮田・田中ほか:亜鉛めっき鋼板用低スラグ溶接プロセスの開発に向けた基礎検討–第1報,溶接学会全国大会講演概要 第97集(2015),pp.444-445 (3) 田中・深堀ほか:亜鉛めっき鋼板用低スラグ溶接プロセスの開発に向けた基礎検討–第2報 : ガスシールドノズル形状と大気巻き込みに関する研究,溶接学会全国大会講演概要 第97集(2015),pp.444-445 (4) Greene, W.J. : An Analysis of Transfer in Gas Shielded Welding Arcs, A.I.E.E. Winter General Meeting, New York(1960)(T.A.I.E.E) (5) 泉谷・山崎・鈴木:自動車向け亜鉛めっき鋼板用新溶接法「J-SolutionTM Zn」,神戸製鋼技報/Vol. 63 No.1(Apr. 2013)pp.54-59 (6) 中澤・上田・池田ほか:シャシ板金溶接部品の耐食性&疲労強度向上技術の開発,自動車技術会 2016年春季大会 学術講演会 講演予稿集 文献番号:20165163 No.35-16S pp.874-876 (7) 斉藤・深堀・田中ほか:亜鉛めっき鋼板用低スラグ溶接プロセスの開発に向けた基礎検討–第3報 : エンジン筒内噴霧解析の応用によるスラグ生成メカニズム解明,溶接学会全国大会講演概要 第97集(2015),・溶接終端のスラグだまり対応 があり,継続して検討中である。 錆が発生する原因の一つである溶接時に発生する「スラグ」を極小化したハイアルゴン溶接プロセスを開発し,その開発の過程で以下の知見を得た。 欠陥の少ない溶接ができた。また,相対的にアークが広がり,強度耐久性に対して有利な幅広で平坦な溶接ビードが得られた。 で高濃度になることが分かった。また,この渦はシールドガスとワイヤ先端から発生するプラズマ気流との相互作用によって発生することが推察される。 また,本技術を適用し従来工法との比較で防錆性能が大幅に向上することを確認した。 最後に,本研究開発を進めるにあたり多大なご協力をいただいた(株)神戸製鋼所,岩谷産業(株),(株)ワイテックの皆様に深くお礼申し上げます。 参考文献 pp.444-445 (8) 田中ほか:溶接アークの熱的ピンチ効果に関する一考察,溶接学会論文集 第25集 第2号(2007),pp.336-342 斉藤 直子 深堀 貢 6. おわりに

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