マツダ技報 2017 No.34
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これを実験室にて再現した映像が以下(Fig. 10)である。このような現象については,今後市場に合わせた評価条件 -131- ①Halation by Light Source ②Blur Caused by Raindrops ①Halation by Light Source ②Blur Caused by Water Droplets No.34(2017) マツダ技報 効果の検証にあたり,前述にて定義したボケ,歪みの双方を検証できる環境として,同寸法のマス目のあるチェス盤模様シート(Fig. 7)を評価室床面に敷き,実車で各ビューモニター映像を検証した。 結果,マツダが設定する各ビューについて,見せる範囲,画質条件をクリアする状態を実現したものが以下である。今回の検討活動で目標設定する前後での比較画像を示す(Fig. 8)。 これにより,マツダが理想とする死角情報を提供するモニター映像となっていることが確認できた。 基本的理想ビューは具現化できたが,マツダの視界性能の考え方である「いつでもどこでも見たいものが見える」という方針に対し,実際の市場においては,環境(光環境,雨雪)による要因が,対象物認知に対し不利な影響を与える状況にある。様々な環境下で安心安全に運転していただくためには,この領域をいかに技術的にクリアしていくかが今後の課題である。 以下はそれらの環境による影響でモニター映像が乱されている状況を示す。それぞれ,① 灯火器によるハレーション,② 雨滴による画面のボケ,が生じている。いずれも見たい範囲と対象物が確認しにくい状況である(Fig. 9)。 を求め,対象物認知,運転操作への影響度合いを検討してゆく予定である。 Fig. 7 Chess Board Pattern Sheet Fig. 8 Implementation of Ideal View Fig. 9 Impact on Image Quality Due to Various Fig. 10 Reproduction Image in Laboratory Environments 3. 効果の検証 4. おわりに

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