マツダ技報 2017 No.34
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④子どものエンジン誤始動を防ぐアドバンストキーレスエ(3)2016年 ②クルマに酔いやすい子どもに優しいG-ベクタリング (4)2017年 「MAZDA TECHNOLOGY FOR KIDSの進化」で,第 -166- Traffic accident due to “Run out” ~6years old [Source] Jissen Women’s University Tsuneo Matsuura マツダ技報 No.34(2017)の習得をサポートするi-DM(インテリジェント・ドライブ・マスター) 同乗する子どもにクルマ酔いをさせにくいように運転操作のスキル向上を支援する技術である。運転中のアクセル,ブレーキ,ハンドル操作をリアルタイムに判定し,メーター内のランプで知らせる。クルマ酔いの原因となる不快な揺れをキャッチし,ドライバーの運転を評価することでスムーズで快適な運転操作の習得につなげる(Fig. 10:受賞時のモデル)。 ントリーシステム 保護者がキーを持ってリアゲートで作業しているとき, 車内に残る子どもが誤ってエンジンを始動させるリスクを防ぐ。荷室にキーがあってリアゲートを開けている時は,操作ボタンを押してもエンジンは始動しない。 (2)2015年 新世代ヘッドランプ技術「アダプティブ・LED・ヘッドライト」で,第9回キッズデザイン賞を受賞した。 誰もがストレスや不安を感じることなく運転を楽しめるよう,面倒な操作なしに夜でも昼間のように前方を見やすい状況をつくり出すことができる。照射範囲を自動でコントロールできるグレアフリー(防眩)ハイビーム(Fig. 11)と,より広い範囲を照射するロービーム(Fig. 12)を組み合わせることで夜間の視認性を高め,子ども歩行者へのドライバーの危険認知をサポートする。 Glare-free by Turning off Head-light Partially Expand View of Right and Left SCBS 11回奨励賞(キッズデザイン協議会会長賞)を受賞した。「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS)」,「G-ベクタリング コントロール」で,第10回キッズデザイン賞を受賞した。 ①子どもに多い『飛び出し事故』に備えるアドバンストフロントガラスに設置したカメラで,クルマや歩行者などの交通環境を捉え衝突の危険性を判断する。衝突の危険性が高い状況下では,自動的にブレーキをかけ,衝突の回避や被害の軽減をサポートする。子どもに多い交差点や駐停車車両の間からの急な飛び出しを想定し,子どもたちの事故を防ぐことを目指した(Fig. 13)(5)。 平成28年度(前期分)の自動車アセスメント予防安全評価から新たに評価項目として加わった歩行者対応自動ブレーキ評価において,アクセラは最高得点の好成績を収めた。 コントロール ステアリング操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させてクルマの4輪の接地荷重を最適化し,応答性と安定性を高める新発想の技術であり,誰が運転しても揺れが少ない走りができる。 揺れはクルマ酔いの原因のひとつでもあり,クルマに酔いやすい子どもに優しい技術である(Fig. 14)。 Fig. 10 Intelligent Drive Master Fig. 11 Glare-Free High-Beam Fig. 12 Wide Light-Distribution Low-Beam 40.3%34.0%2.0%Fig. 13 Advanced Smart City Brake Support Fig. 14 G-Vectoring Control 7~15years old 16~years old

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