マツダ技報 2017 No.34
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Fig. 13に今回の実験の工程を示す。一般的なパイプ成形の工程に加えて3.2で述べた展開時の余肉と曲率変化部位の対策として予備曲げ成形工程をO成形工程の前に設けた。FEM解析にはPam-Stampを用いた。供試材は780MPa級高張力鋼板である。 Fig. 14にO成形の金型の下死点の状況を示す。芯金の 溶接はレーザー溶接で接合部の密着を確保するため左右 3.4 実験・解析方法 Fig. 12に周長可変の素管形状を示す。中央部分に50mmの直線部を有し直径を拡大しつつ再び直線部へつ -172- Fig. 11 Comparison of Historical Stress-Strain Curve マツダ技報 まではロール成形と同様であり,ロール成形はここで加工は終了する。一方,板内側の変形は,同じく無負荷の状態からσiまで圧縮される。ロール成形では板外と同様,板内σiで成形を完了する。全圧縮ではこれより圧縮を進め板外側ではσocに,板内側はσicに至る。これで全圧縮の成形は完了する。 以下離形後の応力と弾性回復の挙動を述べる。全圧縮の場合とロール成形とのひずみを比較する。ロール成形において,荷重除去後のεiとεoの弾性回復が生じる。板外,板内のひずみの偏差はεi+εoとなる。これに反して全圧縮U-O成形においては板外,板内ともに圧縮がかかっており,弾性回復の偏差はεic-εocとなり,この偏差は少ない。すなわち離形後の端面は平行に移動する。結果として塑性変形後のギャップが無視できるオーダーとなる。 加えて,この現象を応力の視点からみる。付与された板内,板外の応力の差は全圧縮をしていない場合σdとなるが,全圧縮するとσdcとなる。結果として残留応力(=板内板外の応力差)も大幅に抑制される。 ながる周長の変化を持たせた。 ない成形である。 から加圧する治具を用いた。レーザー溶接機は,ファイバーレーザー:6kWを使い,その溶接条件は,速度:2.4m/sec,照射径:0.6mm,出力:4kW ,アシストガス:Ar(30L/ Min.)とした。 3.5 予備曲げ成形の結果 用と,周長変化率のより大きい周長可変の素管成形には,予備曲げ形状の精度向上が必要である。 Fig. 15にU成形品と予備曲げ品の比較を示す。O成形のためにはU成形の端部の幅Aが,O成形工程の上型形状(=∩)幅Cの内側に収まる必要がある。(a)の幅Aは予備曲げ成形により,(b)の幅Bまで成形されておりO成形の要件である幅C以下の形状が得られた。本実験では780級高張力鋼板が供試材であるが,さらなる高強度材の利No.34(2017)ratio)と呼ぶ。Fig. 10にGC ratioの定義を示す。 Fig. 11に全圧縮の変形経路を示す。板外側の変形は無負荷の状態から,σoまで引張りとなる。これで板内側の圧縮とあわせて負荷状態での円の形状は確保される。ここFig. 10 Definition of Geometrical Compression Ratio between Pipe with and d without Compression Fig. 13 Forming Process of Expand Pipe Fig. 14 Shape of O-Forming Die at Bottom Position Fig. 12 Shape of Expand Pipe
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