マツダ技報 2017 No.34
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フロントグリルではシグネチャーウイングとブランドシンボルが引き立つ造形を意識した。3次元的な立体感を強めたシグネチャーウイングの造形はあたかも一つのアート -11- 1st Gen CX-5 No.34(2017) マツダ技報 のある表現とすると同時に,彫りの深さを強め,大人の精悍な顔つきを表現した。薄型化し低く構えたヘッドランプ,先端をヘッドランプの下側に通して左右への広がりを強調したシグネチャーウイング,極細のLEDフォグランプベゼルなどで水平基調の造形を際立たせ,低くワイドな表現を強化した(Fig. 3)。 ピースのように感じていただける独立した形状とした。メッシュ部分は,立体的な造形の精緻なパターンを採用。遠くから見た際には黒い背景として目立たず,近づいてみるとキラキラと輝く手の込んだ立体が目に入ってくる,そのバランスを意識して造り込んだ形状である。メッシュ基本面は通常と逆のネガ形状とし,シグネチャーウイングとブランドシンボルの立体感を更に際立たせ,非常に彫の深い,大人っぽい精悍な表情を引き立てている(Fig. 4)。 Fig. 3 Front Face Fig. 4 Front Grill (1) ランプデザイン ヘッドランプデザインは全車にLEDタイプを採用することで初代CX-5比約80mm薄型化,Rrランプも約50mm薄型化した。彫の深いランプ周りの造形を引き立てるためフロントフェンダーからリアタイヤへ向けてボディーを前後方向に貫く大きな動きを軸として,繊細にコントロールされたネガ面とポジ面の変化によって映り込む光の表情を変化させている。ボディーサイドのキャラクターラインが徐々に面へと変化する際のハイライトや映り込みの変化,そのピークの位置などを徹底的に調整し,エモーショナルなフォルムであると同時にエレガンスも感じていただける柔らかなニュアンスを造り込んだ(Fig. 5,6,7)。 にランプ内機についてもグラフィカルな表現ではなく,立体感を強調する造形を行った。また,CX-5としての存在感を昼夜問わず表現するために,発光エリアが均一に光るように精緻な造り込みを行い,昼と夜の見え方にも統一感3.3 フォルム・・・味わい深い映り込みの美しさ シンプルな造形でありながら,味わい深く,エモーショナルなニュアンスが感じられる造形を目指した。初代CX-5の特徴であったキャラクターラインによる上下方向の抑揚的な表現を抑えながら,前後方向のスピード感をダイナミックに表現する面の造形に挑戦した。 3.4 ディテール・・・精緻で端正な造り込み Rhythm 躍動 Fig. 5 Comparison of New and Old Themes Fig. 6 Theme Sketch of “Speed” Fig. 7 Bodyside Reflection New CX-5 Speed スピード感

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