マツダ技報 2017 No.34
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④ 130mmスピーカー 前席まで力強い重低音を届けるために,両リアドアに ① 80mm中高域スピーカー ダッシュボード中央に搭載し,ボーカルイメージを中② 25mmネオジムツイーター Aピラーに搭載されるツイーターには,ソフトドームがシルクで構成された新設計のネオジムツイーターを採 ⑤ 60mm中高域スピーカー 車両後方左右のDピラーに搭載され,後列席の中高音域を補完するとともにサラウンド感の演出に寄与する。 ⑥ 130mmウーファー内蔵ベースボックス 車両最後方のトランクボード下に搭載され,60Hz以下の重低音再生を担う。ベースボックスは新型CX-5専用に新設計を行った。前席まで力強い重低音を届けるために,8リットルの大容積を確保しながらも,CAE音響解析技術を駆使して従来品から7mm薄型化することで,トランクの荷室容積も確保した。 ③ 165mmスピーカー 両フロントドアに搭載され,低域から高域までのフルレンジ再生を担う。上述の25mmネオジムツイーターとパラレル接続されることによりシステムのメインスピーカーとして使用される。 -26- 2 マツダ技報 新型CX-5向けBoseサウンドシステムの搭載レイアウトをFig. 1に,構成部品の写真をFig. 2に示す。 システムは1つの80mm中高域スピーカー,2つの25mmネオジムツイーター,2つの165mmスピーカー,2つの130mmスピーカー,2つの60mm中高域スピーカーに130mmウーファー内蔵ベースボックスを加えた合計10個のスピーカーと,7EQチャンネルデジタルアンプ,AUDIOPILOT用マイクロフォンから構成され,Mazda Connectへ接続される。 各スピーカーは車室内の音響特性を考慮し,以下に述べる機能配分に応じた最適な場所にレイアウトした。 央に定位させる。 用した。従来のツイーターに比べて高音域特性を大幅に改善し,繊細な高音域再生に寄与する。 搭載され,低域から高域までの再生を担う。後席の音場を補助するだけでなく,フロントのメインスピーカーと組み合わせることで前後方向の立体感と,車両中心方向の広がり感の構築に貢献する。 情報とマイクロフォンから取得される走行ノイズを基に音量,音色を補正するAUDIOPILOT2機能や,通常のステレオ再生に加えCenterpoint Surround Technologyによるバーチャルサラウンド再生にも対応することで,より幅広い音楽の楽しみ方を実現する。 ⑦ 7EQチャンネルデジタルアンプ 運転席シート下に搭載されるアンプは内部にDSP (Digital Signal Processor)を搭載し,7EQチャンネルによりきめ細かい音響設計に貢献する。また車両の走行3.1 初代CX-5のサウンドシステム 初代CX-5では車両から求められる軽量化とマツダサウンドを両立させるため,両フロントドアの大口径の薄型軽量化ウーファー,ダッシュボード上の3つの中高音域スNo.34(2017)Fig. 1 Bose Sound System for New CX-5 Fig. 2 Bose Sound System Components 2. システム概要 3. サウンドシステムの進化ポイント

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