マツダ技報 2017 No.34
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5.2 車内音場解析と振動伝達経路の特定 振動で伝わったノック音が車室内のどのエリアから出 tn トioンイpポ 測tn計e動 m振ーeテ rスuネsパa ンeイM -33- イナータンス[(m/s^2)/N]No.34(2017) 5.1 車体伝達特性の対応について 新型CX-5では,エンジン本体での低減技術の織り込みに加えて,車体側での対応も行っている。これまで,ノック音などの1kHz以上の高周波音については,車体への遮音材設定などによる空気伝播の機能強化が一般的であ① マツダ技報 だけでなく,排気脈動の加振力も加わるため,放射部位として寄与が高い部品である。近年,エミッション要求から,後処理の浄化率向上をねらって排気ガス温度は高温になる傾向にあり,排気系部品が受ける圧力脈動も増大している。これらに対応するため,遮音材として耐熱性の高いシリカマットを設定し,排気系部品からの放射音を大幅に低減した。 った。昨今,車室内へ伝わるノック音は,空気伝播に加え,エンジンのノック振動が車体に伝達し,車室内に放射する振動伝達音(固体伝播)があることがわかってきた。 この振動伝達音の低減には,車体への振動伝達経路を分析し,経路に振動減衰対応や共振周波数の変更,放射特性改善などの対応を行う必要がある。 ているのか,可視化を行うことで経路の特定を行った。代表例として,車室内へ振動伝達し車内で音が発生していたインストルメントパネル(以下インパネ)のケースを紹介する。 アコースティックカメラで音の発生源を解析した結果,ノック音は主にFig. 11の①に図示しているエリアから出ていることがわかった。 そこで,インパネへ至る経路を特定するために,エンジンと車体が接続されている部位をハンマリング加振し,車体への振動入力点と車室内の音の発生部位との関係をFig. 12(a)や(b)のように,ノック音を放射しているインパネ部位と同じ場所で音が発生する経路を抽出し,調査した。 このハンマリング加振を行った時の音場解析結果から,分析を行った。その結果,主要経路はエンジンマウントからサスペンションを支えるクロスメンバーに伝わり,ステアリングシャフトを介して車室内のインパネから放射されていることがわかった。 インパネのどの部位がスピーカーとなっているのかを特定するために,インパネ内部のメンバーやブラケットなどの部品を多点振動計測し分析を行った結果,インパネメンバーのブラケット下部からノック音が放射されていることがわかった(Fig. 13)。 Fig. 12 Analysis of Sound Field by Excitation (a) Consistent Path (b) Inconsistent Path 5.3 機能強化の具現化検討 車内音場解析で明らかになった伝達経路に対し,新型CX-5では,車室内でスピーカーとなって放射している部位に着目し対応を検討した。 Fig. 13 Analysis of Contribution Ratio Fig. 11 Analysis of Sound Field Inertance [(m/s2) / N] 1817161514131211109876543210.0E+001.0E‐012.0E‐013.0E‐014.0E‐015.0E‐016.0E‐017.0E‐018.0E‐019.0E‐015. 車体伝達特性の低減
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