マツダ技報 2017 No.34
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Fig. 5 に回転数とトルク軸での燃費率マップを示す。色が薄いほど燃費が良いことを示している。軽負荷域の 4.2 トルクのつなぎ 気筒休止運転をする範囲をFig. 8 に示す。Fig. 3 の燃費特性を基に2気筒運転/4気筒運転の燃費の良い方で運転している。 -37- No.34(2017) マツダ技報 燃費を改善することで,燃費同等のまま高速低負荷を使用できるため,ギア比の選択自由度が拡大する。つまり,気筒休止技術を走りの改善に活かすことができる。 4.1 バルブ停止機構 吸排気バルブの作動を停止し,ガス交換をなくすことで気筒休止を実現する。動弁システムにスイッチャブル・ハイドロリック・ラッシュアジャスタ(以下 S-HLA)を採用することで,ガス交換をなくした。通常はS-HLA が支点,バルブが作用点となりバルブが作動する。これに対し,油圧によりS-HLA のロックピンを解除することで,S-HLA が作用点となりバルブの作動を停止させることができる(Fig. 6, 7)。 ロックピンを速く確実に解除することが重要であり,切り替え用の油路形状を造り込むことで,オイル中に混入する空泡の影響を最小化した。 Fig. 3 Fuel Consumption Characteristics Fig. 4 Engine Performance Fig. 5 Fuel Consumption Map Fig. 6 S-HLA Fig. 7 Cylinder-Head with S-HLA 4. ブレークスルー技術

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