マツダ技報 2017 No.34
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][ ][ mNmNdaoLdaoL4 マツダ技報参考文献て,最小噴射量の低減をハードとソフト両面から検討した。 インジェクターは,コイルへの通電によりニードルを引き上げ,通電時間により噴射量をコントロールしている(Fig. 18)。しかしながら,ニードルが最大リフト時,コアがコネクターに衝突する衝撃によりバウンスが起こり,これが原因で噴射量のバラツキが発生し,特に噴射量が小さい領域でこのバラツキが大きくなる。 そのため新型では,バウンスを低減できる新構造インジェクターを採用するとともに,インジェクター駆動電流を各噴射圧力に応じて最適化する制御により,最小噴射量を従来型比,約16%低減した。する。そのため,壁面への燃料付着量が同一であっても燃料が気化しづらく,PN排出量増加の懸念がある。そこで,燃焼室内の温度を推定し,元々の噴射タイミングより,推定温度に応じて更に噴射タイミングを遅角させる制御によって,ピストンへの燃料付着量を抑制してPN排出量を低減した。 (2)燃焼室壁温推定によるPN抑制制御前述の噴霧等の改善に加え,更なるPN排出量低減のために,燃焼室壁温推定によるPN抑制制御を織り込んだ。例えば,減速時の燃料カットやi-stopの制御が作動した場合,通常運転時と比較して,燃焼室内の壁面温度が低下した。お客様にとって,長く乗り続けることのできる一台となれば幸甚である。今後も美しい地球を子供たちに残せるように,更なる環境性能の向上のための,究極燃焼を目指して開発を進めていく所存である。富澤ほか:新型デミオのエンジン技術,マツダ技報, No.29,pp.8-13(2011)長谷川ほか:CX-5 SKYACTIV-Gのエンジン技術,マツダ技報, No.30,pp.3-8(2012)野田ほか:新型ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.5気筒休止」の開発,マツダ技報,No.34,pp.35-40 (2017)■著 者■小谷 佳苗西尾 貴史SKYACTIV-G 2.5の進化版として,新型SKYACTIV-G 2.5の燃焼技術を紹介した。理想の内燃機関に近づけることで,環境性能の向上と意のままの走りの両立を目指(1)(2)(3)(4)藤川ほか:高圧縮比ガソリンエンジンの掃気性改善と触媒早期暖気のための燃焼技術開発,自動車技術会論文集,Vol.43,No.2,pp.351-356(2012)(5)伊藤ほか:ガソリン直噴エンジンにおける触媒暖気時の排出微粒子数低減技術の開発,自動車技術会学術講演会講演予稿集,No.447,pp.2450-2455,20175447(2017)上村 匠野村 健太郎平下 茂行平林千典No.34(2017)-46- PreviousDouble Single Engine Speed [rpm]Fig. 17 Injection Strategy Core Needle Fig. 18 New Injector Schematic NewTriple Double Single Engine Speed [rpm]Connector Coil 4.おわりに

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