マツダ技報 2017 No.34
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電動化により重くなるが,低重心化を損なうルーフ部 3.3 作動許可条件の緩和と開閉速度制御 ルーフ開閉スイッチはエアコンダイヤル下のパネルに Limit SW Base Plate FrontRoof Link Motor -60- マツダ技報 ① 操作のしやすさ,動作の美しさの追求 ② クローズドボディー同等の静粛性,内装品質 ③ 魂動デザインの実現 次に基本構造,機能(①②),及びデザイン(③)のMotor Storage of Roof Fig. 2 Structure of Roof したがって,新型ハードトップモデルの開発は先代の改良だけでは不十分であり,大きな飛躍が必要という結論に至った。そして,開発の志として目標を以下のように定義し開発に着手した。 それぞれの領域について,開発経緯と実現手段を述べる。 システム構成は前後で大きく2つに分かれる。前部はフロントルーフ,ミドルルーフ,バックウィンドウをリンクで連動させ,左右2個のモーターで駆動する。後部のリアルーフは左右の4節リンクで保持され,同じく左右2個のモーターで駆動する。前部ルーフとバックウィンドウはシート後方のスペースに格納され,先代モデル同様トランクスペースを犠牲にしないパッケージとした(Fig. 2)。 えることができれば,オープン走行の機会が増え,ロードスターをより楽しむことができる。それをサポートするには開閉時間が短いだけでなく,操作,動作ともにスマートなものとしたい。そのためには“姿勢を変えずに指先のみで操作でき,コンパクトな開閉軌跡でスムーズかつ速やかに作動する”ことが必要と考えた。 次にこれを実現させた構造,制御について述べる。 3.2 トップロックの電動化 スイッチ操作のみで開閉を完了させるため,従来は手動であったトップロックを電動タイプに変更した。主要部品としてはベースプレート,フック,モーター,セクターギア,リンク,リミットスイッチで,これらをコンパクトにレイアウトしている(Fig. 3)。また,フックの作動軌跡も含め専用設計である。 分の重量増加は避けなければならない。これは,並行して検討を進めていたルーフパネルの軽量化でカバーした。各ルーフの材質を再検証し,フロントルーフのような平板状の部品はアルミが適しているという結論に至った。成形性,外観精度など生産工程の課題を解決し,トップロックを含めたフロントルーフ部全体で2.3kgの軽量化を達成した。 また,モーター追加などにより,室内の圧迫感につながる懸念があったが,室内空間も考慮しながらモーターを配置し,トップシーリングの意匠面を工夫したことで違和感のない室内空間とすることができた。 配置し,開閉状態はメーター内のマルチディスプレーで視認できる。これは,姿勢,目線を変えず操作できるだ3.1 開閉操作のねらい 信号待ちなどでも気軽にオープン/クローズを切り替No.34(2017)Middle Roof Back WindowRearRoofLink Envelope of RoofTrunk SpaceHook Fig. 3 Top Lock Sector Gear Link Motor 2. システムの基本構造 3. 機能

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