マツダ技報 2017 No.34
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3.4 パワーウィンドウ連動 パワーウィンドウ連動はよりきめ細やかな制御とした。CANBus -M -61- No.34(2017) マツダ技報 3.5 クローズドボディー同等性能の確保 リトラクタブルであってもクローズ時はクローズドボまた,フロントルーフとリアルーフの動きを一部オーバーラップさせているが,開閉時間のロスを最小限とするだけでなく,途切れなく動かすことで,動き自体を美しく見せる効果をねらっている(Fig. 4)。加えて,開閉時のルーフ軌跡を上方向に250㎜弱に抑え,リアルーフは全開時でも車両後端よりはみ出さないように配慮した。 以上により,操作も動作もスマートに行うことが可能となっており,開閉できるシーンがより広がっていくものと考えている。 ルーフを開閉させるためには,まずパワーウィンドウを下げる必要がある。なお,社内の調査結果では半数以上がオープン時もウィンドウを上げて走行しており,また,RHTモデルの方がその傾向が強い。パワーウィンドウを全開まで下げることも制御上は可能だが,上記より降下量は必要最小限の約40㎜とし,作動完了後に元の位置に戻る設定とした(北米向けを除く)。 ディー同等のルーフであることが理想である。よって,静粛性,内装質感においてもクローズドボディー並を目標とした。ルーフ分割部からのエアリークがないことが大前提となるため,シールは通気経路の徹底的な潰し込みを行った上で,高速走行時の負圧も考慮したシールラップ量とした。室内の静粛性を向上させるためにはルーフの遮音,吸音性能を上げていく必要があるが,トップシーリングの表皮・基材に吸音率に優れた素材を選定し,吸音効果を活かした設計とした。これにより,限られたスペースで質量増加を抑えながら静粛性目標を達成することができた。 トップシーリング表皮は内装質感も高く,クローズドボディーと遜色ないが,両サイドにリンクが存在することが異なる点である。各リンクには,天井面にうまく一体化するようデザインした樹脂カバーを設定した。目立たない部位であるが,作動隙を確保しながら丁寧に造り込んだ(Fig. 5)。 けでなく,ルーフの作動許可条件の緩和にもつながった。前モデルは車速0km/h,及びシフトポジションがパーキング(マニュアル車はニュートラル)であったものを車速のみの制約(10km/h以下,後退時は不可)に変更した。 ルーフの開閉速度スムーズで静かに開閉できることを優先し,開閉所要時間,危険感,動き始め・全開時のルーフ振動収束のバランスを見て最適化した。前モデルも同様の速度制御を行っているが,より早いタイミングから段階的に減速する制御に見直している。ただし,後述の作動時のリンク剛性の向上やルーフの軽量化によるところも大きい。 M M M Instrumental Panel Top Lock M RHT ECU Rear Roof Front Roof Top Lock Side Window Open Unlock Down Close Fig. 4 System & Operation Time Chart PCMTCMKeyless ECUOpening SW Power WindowP/WECU ESUECUFront RoofRear RoofTrunk Latch Over Lap Close Open M M M Up Open Link Cover Fig. 5 Top Ceiling and Link Cover Top Ceiling

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