マツダ技報 2017 No.34
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4.3 リアルーフの構造検討 格納しやすくするためには,ルーフ前後長を短くしバ 4.2 ルーフリンクの剛性不足 リンク機構は一般的に作動角が大きいほどリンク狭角 Alt.1 3part Main Lin -62- ② Final Structure ①Previous Structure △Busy Alt.1マツダ技報 4.1 ルーフ開閉機構ケーススタディ 新型ロードスターは先代モデルに対し全長を105㎜短縮したが,トランクスペースを犠牲にしないことが大前位置の制約から,メインリンクの作動角を約30°増やす必要があり,成立性に懸念があった。解析の結果,前モデルと同じ構造では,開閉途中のフロントルーフ保持剛性が不足することが分かった。リンク板厚アップによる対策は効率が悪く,大幅な質量増加を伴う。そもそもスペースの上でも余裕はなかった。そこで,フロントルーフの姿勢保持を優先したリンクジオメトリを再構築することとした。 従来のリンクはメインリンクの動きをバックウィンドウ→フロントルーフの順に伝えていく構造としているが(Fig. 7-①),今回はメインリンク→フロントルーフ→バックウィンドウの順となるよう変更した(Fig. 7-②)。結果的にリンクを2本追加する必要があったが,リンク剛性は大幅に向上し,スムーズな開閉の実現にもつながった。 リアルーフはフロントルーフ,ミドルルーフの開閉軌跡確保が目的のため,開閉だけを考えればFig.8に示すAlt.1でも成立する。しかし,リアルーフのパーティングラインはこのクルマのデザインを決定づける要素のため,美しく違和感のないラインを実現できるAlt.3とした。 しかし,従来と同じ構造ではユニット搭載時の必要隙が不足し,パーティングラインはショルダーラインより外側を通す必要があった。 No.34(2017)提のため,ルーフ格納スペース縮小が必要であった。また,リアホイールセンターの55㎜前方化やシートリクライニング量2°増加も格納に対し不利な方向である。したがって,ルーフ開閉機構はゼロから考え直す必要があった。 ックウィンドウ傾斜を立てていけば良いが,デザインの方向性と逆行する(Fig. 6 Alt.1)。 従来構造の延長線上では解がないと判断し,ルーフ分割数を増やす方向で検討した。よりコンパクトにルーフを折りたためるようになったが,それでも格納スペース内に収めることは困難であった。 バックウィンドウ小型化による格納性向上をねらい,バックウィンドウ後方が開放されたトンネルバックスタイルの提案がデザインよりあった。しかし,それでも全て格納するには機構が複雑になりすぎ現実的ではない。また,分割ラインが多く外観上も問題があった(Fig. 6 Alt.4)。 この段階より,ピラーを残す方向での模索を始め,最終的には現在のファストバックスタイルへとつながっていく。オープン時も後部を残すことで,ルーフ格納スペースの問題については目途が立ったが,同時に構造上の問題も明確になってきた。 が広角となり,剛性が不安定になる。今回はルーフ格納(1) 開口ライン Bad Appearance Alt.2 4part Fig. 6 Case Study of Roof Structure Complicatedly Alt.3 5part Alt.4 7part Front Roof BrktSmall Parting LineAdditional LinkMotorBack WindowSupport Brkt Fig. 7 Link Geometry Rear Roof Size Parting Line & Seal Alt.2 Rear RoofFig. 8 Rear Roof Study Torque Propagation Large Simple○Alt.34. 魂動デザインの実現
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