マツダ技報 2017 No.34
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5.2 磨き作業の精度向上 「ご神体」の製作を通して分かった課題から,「磨き Fig. 7 Transition of Machining Precision ii 5G: Make Character Line Priority -84- itmμ5=zRpsuC semgnnhcaMマツダ技報 5.1 磨き作業の問題点 マザーツールとなる金型の磨きにおいては,デザインラインと合わせて,面の連続性も重要になる。そこで,今まで以上にデザイン意図を理解し,全ての部位で高品位/高精度に実現していくことが必要であると考えた。 工程の見直し」「磨きツールの開発」「若手の磨きスキルの向上」に取り掛かった。 「磨き工程の見直し」については,モデラーが「ご神体」を製作していく工程を金型のスムージング作業に応用できないか,金型磨きの匠とモデラーが一緒になって協議した。結果,「魂動」デザインの陰影形状を実現するために,造り込んだ面と面の延長でキャラクターラインをシャープにしていくスムージング作業工程(魂動磨き)にいきついた。この工程により,キャラクターラインと合わせて,面の連続性を重視した磨き工程に変革した (Fig. 10) 。 To Design Surface 「磨きツールの開発」については,カスプの研削に砥石を使用し,面に深いキズ(約12μm以上)が斑に入ることがあった。材料の流入抵抗をなくすため,深いキズを研削する作業が発生し,部分的に必要以上の磨きを行っていた。結果,面形状を削り過ぎ,デザイン面を傷めていた。 No.34(2017) 今回,ボディーサイドアウターでは加工の高精度化に伴い切削距離が20%増加したにもかかわらず,加工機の送り速度の減速が削減できたことで18%の加工時間短縮が可能となり,高精度化と効率化の両立が可能となった(Fig. 8)。 Conventionally 面を崩さず機械加工後の切削痕(カスプ)のみを研削する作業(Fig. 9)と,デザイナーの想いを金型に吹き込みながら面を滑らかにするスムージング作業がある。 従来の金型磨きにおいては,キャラクターラインを基準とし,これを通しながら全面のスムージング作業をする工程が,デザインRサイズを確保しやすく効率的であった。しかし,「ご神体」の製作からキャラクターラインの調整に注力するあまり,面形状を削り過ぎ,生命感が削がれている問題が発覚した。 「魂動」デザインでは連続した陰影形状が重要で,それにより生命感を表している。そのため,キャラクターFig. 8 Transition of Machining Times 44% Precision Improved Conventionally New New CAD line Fig. 10 Grinding for Soul of Motion (KODO) 6G: Make Design Surface then Only Here Grind AwaySEC A-A Fig. 9 Cusp & Section Image Appear Character Line 5. 磨き作業の課題解決

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