マツダ技報 2018 No.35
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-6- Well-to-WheelによるCO2排出量を評価した場合,火力発Zoom”宣言2030」では,将来のカーボンフリーの社会Fig. 8 Roadmap of ICE Innovation 電による電力を使用したEVは,ゼロエミッションではない。エネルギーミックスは,国・地域によって異なり,そのため発電時のCO2排出量も異なる。また,EV増による電力需要の増加やEV充電時間帯の重複に備えたピーク発電能力の追加などの電力インフラ整備,電力コストの増大などの課題に取り組んでいく必要がある。 つまり,自動車の技術においては,エネルギーミックスの再生可能エネルギーの効率的な活用技術及び,システムの進捗を考慮したEVの導入と,化石燃料を効率的に活用できるような内燃機関の更なる改善と電動技術の組み合わせ,というマルチソリューション(適材適所の対応)が真の意味でのゼロエミッションへ向かうロードマップであると考えている。「サステイナブル“Zoom-を想定し,グローバル規模で徐々に進展する見通しの再生可能エネルギーに適確に対応することが,地球を守る本質的な取り組みであり,Well-to-Wheelでの地域ごとのきめ細かなCO2削減技術が,地球を守る意味,大都市での大気環境を改善する意味で重要と考えた。具体的には,究極の内燃機関に向けた進化ロードマップ(Fig. 8)に則って開発した2nd Stepエンジン「SKYACTIV-X(次世代ガソリンエンジン)」(Fig. 9),そして更なる進化を狙う3rd StepエンジンによるCO2削減と,分散型を含む再生可能エネルギーが導入された地域にEVを導入することでCO2を削減するマルチソリューション(適材適所)により,クルマのライフサイクル全体でのCO2削減を視野に入れ,燃料の採掘段階から車両走行に至るまでの全体視点Well-to-Wheelで企業平均CO2排出量を,2010年比で2050年に90%削減を視野に,2030年に50%削減を目指すこととした(Fig. 10)。 バル市場の約84%は依然として内燃機関が占めることが予測されており(Fig. 11),引き続き,ビルディングブロック戦略に基づき,内燃機関の徹底的な理想追求を行った上で,クリーン発電地域や大気汚染が深刻な都市部などについては,EVの導入という適材適所でパワーユニットを展開するマルチソリューションでのCO2削減に取り組んでいく(Fig. 12)。 マツダ技報 Fig. 9 SKYACTIV-X Next-Generation Gasoline Engine Fig. 10 Well-to-Wheel CO2 Reduction Target 2030年目標実現については,2035年においてもグローFig. 11 Outlook for Global Market No.35(2018)

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