-14- (SKYACTIV-D 2.2)の温度計測との比較検証を行った。昇温促進の技術メニューとして検討している流量完全停止の効果を検証するため,SKYACTIV-D 2.2の流量を試験的に停止した場合と,1.75[L/min]の流量を流した場合の比較を行っている。25[℃]でソークした状態から始動し,回転・負荷を1500[rpm] Pe 100[kPa]の一定に保った状態の温度計測を行った。解析で得られた本体の温度SKYACTIV-D 2.2の開発,マツダ技報,No.34,pp.133-138 (2017)Technique for Effective Liquid Flow Diagnostics for Internal Combustion Engine", 20076592(JSAE), (2007)Fig. 12 Calculation Method of Engine Soak SimulationFig. 13 Effect of Coolant Flow Rate in Cylinder HeadTemperature Change t=150[s] Fig. 14 Result of Coolant Temperature after 4hr Soak (1)山谷ほか:クリーンディーゼルエンジン新型(2) 宮嵜ほか:シリンダヘッドの熱疲労寿命予測,マツ(3)K. Nishino and J.-W. Choi, "Index-Matching (4)J. Y. Luo, et al., "Prediction of Impeller-Induced Flows in Mixing Vessels Using Multiple Frames of Reference". In I ChemE Symposium Series.136.549-556. 1994(5)著 者■マツダ技報参考文献CFDの実行頻度を間引くことで,計算時間の削減を行った(Fig. 12)。これにより,流れと伝熱計算のそれぞれに対して適切なメッシュや非定常計算の時間刻みを選択Fig. 14には,エンジン停止後の保温性能の予測結果を示す。量産車をベース車両として,カバーや断熱材で保でき,精度と計算時間の課題を解決した。前述手法を用いて,始動時の昇温速度を計算し,実機分布と,シリンダーヘッド計測点における実験値との比較結果をFig. 13に示す。 いずれの条件においても,計測点での温度は良好な精度で予測できていることが分かる。また,水の流れを停止することによる早期昇温効果を確認することができた。温を強化した車両の水温を比較している。長時間の温度変化に対して,絶対値に不一致はあるものの,ベース 車両からの保温効果は実測をほぼ再現しており,前述の連成計算手法で十分な精度の計算が行えていることが 分かる。 エンジンのサーマルマネジメント開発は,非常に多岐にわたる流体と伝熱現象が関わっているが,それぞれの現象に対してモデルを個別に検証・改善し,連成技術によってそれらをつなげることで,今後のエンジンの燃費改善において重要な,筒内壁温制御の開発に適用可能な予測技術を構築した。ダ技報,No.24,pp.173-177 (2006)山本 亮丸井 堅太郎横畑 英明和田 栄治角田 浩行寿美 眞治No.35(2018)4.非定常温度解析の適用5.まとめ
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