マツダ技報 2018 No.35
45/149

-38- 速70km以下の速度域で発生している。この事実を踏まえ,事故実態に即した速度域での衝突において,しっかりと Fig. 19 Active Driving Display Fig. 20 SKYACTIV-BODY Fig. 21 Active Bonnet Fig. 22 Multi Load-Pass Structure Fig. 23 Towing 4. おわりに Load Passマツダ技報 事態を回避できるようにドライバーの認知・判断・操作をサポートし,事故のリスクを最小化することである。ドライバーの運転中の認知をサポートするため,新型CX-8には,運転中の視線移動を最小化するフロントウィンドウ投射型のアクディブドライビングディスプレイ(Fig. 19),及び駐車時や見通しの悪い場面でも障害物をドライバーの目で確認できる360°ビューモニターを採用した。 また,万が一のドライバーのミスにも対応できるように,事故被害を防止・軽減することをサポートする。アクティブセーフティとして,マツダの最新・最高の先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を採用した。危険認知,運転支援,衝突回避支援・被害軽減の全ての領域をより高いレベルで実現した。 パッシブセーフティとして,最新の高強度・安全ボディーSKYACTIV-BODY技術と,アクティブボンネットの採用により,最高レベルの衝突安全性能と歩行者保護性能を実現した。移動体験の楽しさを安心感でサポートする(Fig. 20,21)。 (6)牽引性能 新型CX-8は,マツダが新しく提案する3列シートSUVという商品である。このクルマを所有いただくことで,更に,国内の新世代商品として初めての3列シート車として,3列目乗員にも高い衝突安全性能を実現した。 現在の日本の追突事故を調査した結果,その99%が時生存空間を確保できる車体強度を造り込んだ。具体的には,車体後部のクラッシャブルゾーンで効率的にエネルギーを吸収できる二股ボディー構造によるマルチロードパスを採用した(Fig. 22)。 お客様のライフスタイルが広がることを目指した。新型CX-8は,国内向けのマツダ車としては初の牽引性能を設定した。普通免許で牽引可能な750kg以下のキャンピングトレーラーなどを牽引することができる。牽引時の走行安定性を高めるため,トレーラー・スタビリティ・ アシストというブレーキ制御を装備した(Fig. 23)。 マツダは,「ドライバーにも同乗者にも,人生のあらゆる場面で,クルマとともに過ごすライフスタイルを心から楽しんでいただきたい」といつも考えている。新型CX-8は,マツダが新しく国内のお客様に提案する商品でNo.35(2018)

元のページ  ../index.html#45

このブックを見る