マツダ技報 2018 No.35
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r abm uL i 50 ( lil -48- )LL( ) ssodroL Fig. 7 Normal Distribution of Pelvic Angles and Human APegnA sveP Fig. 8 Behavior Analysis Using Three Models Which Male Male Fig. 6 Analysis on Angle of Lumbar Spine and Pelvis for 75 Subjects by Gender Age Height BMI Age Height BMI FemaleFemaleAge HeightPosteriorpelvic tiltBMI Age HeightBMI PA1%1%10%50% 10%Models Equivalent to Each Percentile Modified Pelvic Angle 50% Number ofSubjectsAnteriorpelvic tiltマツダ技報 に掛かっており腰がしっかり拘束されていることも確認できたが,PAが後傾である程腸骨上でのベルトずれ上がり量が多いことも分かった(Fig. 8)。更に,骨盤の後方への回転量及びシート座面上での前方への移動量もPAが後傾である程大きくなることが明らかとなった。これらの挙動に加え,腸骨へのシートベルトの掛かり方がベルトのずれ上がりに関与していると考えられる。つまり,3.2 人体FEモデルによる挙動解析 骨格アライメントの違いによる前突時の,特に腹部・腰部挙動への影響を解析するため,取得したPAについて正規分布を描いた(Fig. 7)。代表的なPA値として,座位S字タイプ50%ileに相当する-45°,及び座位後弯タイプ1%ile相当の-67°(PA最後傾),中間値10%ile相当の-57°を選定し,それらを参考値としてTHUMS脊椎を修正,3タイプのモデルを作成した。各モデルを用いて挙動を解析すると,いずれのモデルでもシートベルトは腸骨ベルトが腸骨に対してほぼ垂直に掛かる場合,拘束時の荷重は垂直に骨盤に掛かるが,腸骨に対して掛かりが浅い場合荷重は骨盤に対して垂直方向(F”2)と水平方向(F’2)に分散され,水平成分の力がベルトのずれ上がりを促進させていると推察される(Fig. 9)。 事故時の乗員拘束性を確保するためには,背筋を伸ばし胸を張って脊椎のS字及び骨盤を立てた姿勢を保持することが重要であると考えられる。 No.35(2018)

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