マツダ技報 2018 No.35
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-62- 2.2 システム構成 National Instruments社製のHILSエンジンを中心に, 3.3 音声合成システム カーナビを始め近年の電装品は,スイッチ操作のみな 3.4 GPSシミュレートシステム カーナビの重要な機能の一つであるGPS性能を評価すの操作が可能となり,人間の操作に比較しばらつきが少なく再現性の高いシステムとなった(Fig. 2)。 ムで画像解析し,直ちに合否判定が行えるシステムを構築した(Fig. 3)。 らず音声で動作するシステムが採用されている。これらの評価の自動化に先立って,発音のメカニズムのからくりを解明した。それにより性別・年齢・方言・イントネーション・滑舌を段階的に変化させることで車載電装品の音声認識機能において評価の数値化が実現した(Fig. 4)。 るため以下のシステムを構築した(Fig. 5,Fig. 6)。 ①8衛星電波を同時発信するGPSシミュレート機能 ②ビル影や樹木等による電波の減衰再現機能 ③海面やビル反射を再現するマルチパス送信機能 Fig. 1 System Configuration Fig. 2 Electrical Component Operation Robot Fig. 3 Automatic Judgment System Fig. 4 Speech Synthesis System マツダ技報 共通化を考慮した結果,National Instruments社製の各種入出力ボード群と,高速演算処理用FPGAを組み合わせたハードウェアプラットフォームを選択するとともに,グラフィカルインターフェイスプログラム言語であるLabVIEWをソフトウェアプラットフォームに選定した。 以下の機能システム群によって構成した(Fig. 1)。 ①産業用ロボットによる電装品自動操作システム ②画像処理による自動判定システム ③音声合成システム ④GPSシミュレートシステム ⑤ノイズシミュレートシステム ⑥小型ロボットによるカーナビ評価システム ⑦Bluetooth®評価システム ⑧仮想電装品エミュレートシステム ⑨電源変動エミュレートシステムESPER ⑩ファジングツールシステム め,自動化の観点からその操作には産業用ロボットと,三本指のロボットハンドを採用した。押す・引く・回す 3.1 産業用ロボットによる電装品自動操作システム 電装品評価には各種スイッチ類の操作が必要となるた3.2 画像処理による自動判定システム 電装品評価の自動化を実現する上で重要なポイントの一つがOK・NGの自動判定といえる。効率的な評価システムとするため,評価中に動画撮影しながらリアルタイNo.35(2018)3. 機能と特徴

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