マツダ技報 2018 No.35
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4.2 小型システムの構築 小型化ニーズに応えるべく以下機能を有した小型システムを構築し複数台導入した(Fig. 15 設置面積4㎡)。 -64- 3.9 電源変動エミュレートシステムESPER 車両の複数電源(バッテリ電源・アクセサリ電源・イ 3.10 ファジングツールシステム 車載エンターテインメントシステムはBluetooth®・USB・Wi-Fi・CAN等の通信機能を有するが,これらのセキュリティー性を評価する必要がある。市販のシステグニッション電源)を同時に独立コントロールし以下の電源波形を電装品に印加する(Fig. 12)。 ①エンジン始動波形 ②瞬断波形 ③リップル波形 ④任意波形(波形エディタ装備) ムが市場では入手できるものの,システム価格・メンテナンス価格ともに非常に高価である。マツダでは,世の中に氾濫するセキュリティーアタック方法をプログラミングし,独自のシステムを安価に構築した(Fig. 13)。 Fig. 14 Large Size System Image Fig. 15 Small Size System Image Fig. 11 Virtual Electrical Equipment (Commander) Fig. 12 ESPER Fig. 13 Security Test System マツダ技報 には台数増しが必要となるが,大型のシステムを複数台導入するには必要な設置面積の問題が発生する(Fig. 14 設置面積30㎡)。そこで基本機能はそのままでコンパクトかつ移動可能な小型・中型のシステムを構築するとともに,複数台導入し開発車種・評価対象電装品の拡大を図った。 ①画像処理による自動判定システム ②音声合成システム ③GPSシミュレートシステム ④仮想電装品エミュレートシステム ⑤電源変動エミュレートシステムESPER 4.1 システムの肥大化と小型化ニーズ 約6年前に構築を始めた本システムは,年ごとの機能拡張によって大型化してきた。複数の車種や電装品の評価No.35(2018)4. システム全体像と小型化

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