マツダ技報 2019 No.36
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-106- 5. おわりに 参考文献 Fig. 14 Aerodynamic Drag Coefficient of All-New Mazda3 and Competitors (Sedan) (1) 岡本哲ほか:次世代商品群の空力・空力騒音性能開発,■著 者■ 久我 秀功 坂下 泰靖 岡本 哲 太田 健太郎 西田 周平 新型MAZDA3では,風流れの運動エネルギー損失による評価手法を用いて剥離渦,混合渦の抑制を行った。特に混合渦領域に対しては,エンジンルーム内流れの流量配分技術を構築し,必要最少の冷却風量に抑え,冷却風排出ベクトルを車両周りの流れと合わせる構造とすることで,風流れの運動エネルギー損失量を低減した。その結果,「魂動デザイン」を実現しつつ,クラストップレベルとなるCd値を達成し,日常一般的な実用領域におけるCO2排出量の低減が可能となった。これにより風流れ制御技術による開発コンセプトおよび流量配分技術の量産適用の効果を検証することができた。今後の開発においても同技術を駆使し,お客様に選ばれるクルマ造りに貢献するとともに,更なる熱流体エネルギーマネジメント技術の進化に努める所存である。 マツダ技報,No.35,pp.21-25 (2018) マツダ技報 No.36(2019) 伊川 雄希 溝兼 通矢

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