マツダ技報 2019 No.36
119/321

3.2 環境技術との両立 ]ffit l ] t ]mmN ssenadePecroFupuOmNeuqroTekarB /[S N[ t [ -110- これらを具体化する手段をFig. 10に示す。この図は,(Clearance)が設けてあり,この大きさでジャンプアッ3. 新型MAZDA3での実現 Able to recognize change point of pedal stiffness Deceleration [m/s2] Fig. 8 Pedal Stiffness 3.1 機械特性を実現する部品の具体化 ブレーキフィールの設計要素として最も寄与が高く,か(Vacuum Booster 以下,VB)のパワーアシスト特性でPrevious model Input Force [N] Fig. 9 Image of Vacuum Booster Assist Characteristic VB非作動時(非制動時)の状態を示している。ゴム部品Difficult to recognize Assist New MAZDA3 Jump up Vacuum Booster Clearance Reaction Disc Fig. 10 Plunger Shape (Image) Friction Brake Torque Regenerative Brake Torque Time [sec] (1) 回生協調ブレーキの採用 Fig. 11に示すように,制動時に摩擦ブレーキによって発生Unintentional variation Fig. 11 Influence of Regenerative Brake Torque Plunger Driver Desired Brake Torque つその自由度も高いのが,バキュームブースターある。新型MAZDA3用に設計したパワーアシスト特性のイメージをFig. 9に示す。 まず,Fig. 8で示したペダル剛性の明確な変化点を作り,かつ減速度が出始めるポイントと一致させるために,ジャンプアップ量をブレーキシステムの遊びを詰めるのに必要な最小限の値に設定した。次に,Fig. 7で示した踏力-減速度の特性を実現するために,ジャンプアップ領域とアシスト領域をつなぐ曲率とアシスト倍率を決定した。 であるリアクションディスクとプランジャーには隙間プ量を決定する。ドライバーがペダルを操作するとプランジャーが図の左方に移動し,リアクションディスクに接触するとアシスト領域に入る。ジャンプアップとアシストをスムーズな曲率でつなげるために,プランジャーの形状を先端の中心部分の平坦部分を小さくし,そこから外周に向かって緩やかなカーブを描いて丸みを持たせる形状とした。アシスト倍率は,リアクションディスクの面積と,プランジャーとリアクションディスクが接触する面積との比で決定されるため,この接触面積をペダルの踏み込みとともに徐々に拡大させることで,ジャンプアップ領域とアシスト領域を曲線で結ぶことができる。これにより,スムーズかつ違和感のないペダル踏力及びペダル剛性と減速度の関係を実現した。 エネルギー回生機能をもつM Hybrid搭載機種では,するブレーキトルクに加えて,エネルギー回生によるブレーキトルクが発生する。しかし,この回生ブレーキトルクはドライバーの意図に関係なく増減するため,その強弱によって減速度が変動する。これは,ドライバーが意図した減速度からの外れにつながるため,ブレーキ調整のしにくさを生じさせる。 マツダ技報 No.36(2019)

元のページ  ../index.html#119

このブックを見る