マツダ技報 2019 No.36
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Fig. 9 Identification Result of Driver Parameter τ𝐿 が4.45km/h向上した。 -238- τ𝐿を同定した結果をFig. 9に示す。GVC Plus なしに比べて,GVC Plusありの車両ではτ𝐿がおよそ0.013 sec 大きくなっており,ドライバーが余裕を持って運転操作 実際のドライバーの官能評価でも,GVC Plusありの方 4.3 車両限界性能の評価 次に,Fig. 10に示すコースでCX-5を用いてダブルレー 5.1 車両への操作入力 ドライバーの操作ばらつきを排除するために,自動操 5. 車両機械特性での制御効果 Fig. 10 Double Lane Change Course Fig. 11 Double Lane Change Test Result Fig. 12 Vehicle Input for Open Loop Test できていることが分かる。 が操舵後半の車両挙動の繋がりが良く安定性が上がるため,楽にレーンチェンジできると感じており,τ𝐿の分析結果と一致する。 ンチェンジ時の最大通過車速(区間平均)を評価した。ドライバーによる操舵,加減速の運転操作は任意とし,コース上の光電管で通過車速を計測した。 制御仕様は前後減速度制御Gxc とDSCは常時制御ありとし,直接ヨーモーメント制御Mzc の有無を比較評価した。この時の操舵角,車速,制御要求量,ヨーレート,横加速度の時系列データをFig. 11に示す。 通常のDSC制御による車両安定化効果に加えて,GVC し,ダブルレーンチェンジの最高通過車速(区間平均)次に,前述のGVC Plusによるドライバーの運転操作負担低減効果が,人間の影響を排除した車両の機械特性(開ループ)として見た場合に,どのような車両挙動変化に起因して生じたのかを明らかにする。 舵装置とアクセル開度一定制御を併用し,車両への入力を揃えた。 操舵入力はドライバー操舵によるレーンチェンジ試験のデータを基にFig. 12に示すような自動操舵入力波形を設定し,車速は進入車速のばらつきを81km/h±0.2km/h以内とし, PLUS が付加されることによって,車両の収斂性が向上マツダ技報 No.36(2019)

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