マツダ技報 2019 No.36
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Fig. 13 Vehicle Planar Motion (Yaw Rate Response) -239- 5.2 車両平面運動の改善効果 車両平面運動の改善効果として,まず操舵角に対する 5.3 車両ばね上旋回姿勢の改善効果 次に,3次元的な車体ばね上旋回姿勢の改善効果として, Fig. 15 Vehicle Body Attitude(Roll-Pitch response) に示す。 Fig. 14 Vehicle Planar Motion (G-G Diagram) GVC Plus によって1次操舵を戻す時のヨーレートのGVC Plusが旋回前外輪を制動することによって車体減速15に示す。ピッチ角は正の符号が前下がりピッチを表す。 Plusなしのピッチ角が不連続になっているのに対し,GVC Plusありはスムーズな下に凸の波形になっており,マツダ技報 No.36(2019) 以内とし,その後はアクセル開度を固定した。以降に示す結果はアクセラを用いた右レーンチェンジの走行データである。 ヨーレートのリサージュをFig. 13に示す。 応答遅れがわずかに低減している。 次に,前後加速度と横加速度の時系列データとリサージュ(G-G diagram)をFig. 14に示す。前後加速度は正の符号が加速方向を示す。 1次操舵の戻し操舵と2次操舵の戻し操舵の区間で,度が最大0.05m/s2程度発生し,結果として前後加速度の揺り返しが抑えられている。これにより,G-Vectoring制御(操舵切り込み時のエンジン減速度制御)だけでは実現できなかった切り戻し操作時のGの繋がりも同時に改善している。 ピッチ角とロール角の時系列データとリサージュをFig. 時系列データで見るとGVC Plusによって操舵を戻す際のピッチ角の揺り返しが小さくかつスムーズになり,結果的に遅れも少なくなる。リサージュ図で見ると,GVC レーンチェンジ全区間で操舵入力に対するロール角とピッチ角の連係性が改善している。

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