-242- 2. 開発コンセプト/お客様への提供価値 3. エンジン諸元と性能 Table 1 Main Dimension and Specifications 3.2 出力/トルク性能 Fig. 5にエンジン回転数[rpm]に対するトルク[N・m]を2600rpmの幅広い領域で270N・mという高トルクを維持し,10%向上させた。 Fig. 4 Engine System Fig. 5 Engine Performance マツダでは究極の内燃機関を目指し,Fig. 3に示すように,熱効率の7つの制御因子を理想状態に近づける取り組みを進めている(3)。この活動による一貫したコンセプトで各因子を理想に近づけてきた。本エンジンはこれまでのコンセプトを踏襲した上で,ディーゼルらしい力強さに加え,応答性を改善,より深化したエンジンでお客様へ下記の価値を提供した。 ができる 市場の燃費やエミッションは使用される外気温や乗員数,道路の状態や加減速などさまざまな要因で変動する。これらを考慮し,変動の少ないシステムや性能を実現することで,いつでも走りと燃費の良さを実感できるようにした。 ン制御システム図を示す。1.5Lからの変更点は,排気量/インジェクタシステム/可変ジオメトリーターボチャージャーである。排気量は1498cm3から1756cm3へと増やした。可変ジオメトリーターボチャージャーは排気量を増やしたことに伴う出力向上のための空気量を確保しつつ,実用域の低速においても十分な過給能力をもつ高効率なものを採用した。インジェクタは1.5Lでも採用した高分散インジェクタであるが,より高応答に噴射可能なピエゾアクチュエータ駆動のものを採用した。1.5Lと同様に後処理なしで規制に対応した。 示す。1.5Lに対し排気量アップ及び可変ジオメトリーターボチャージャーの高効率化により,高回転域における出力及びトルクの向上を実現した。最大トルクは1500rpmから最高出力点は4000rpmで,出力を77kWから85kWへと約マツダ技報 (1) 意のままの走り:自分の体のように加速コントロール (2) 実用燃費:実際の使用環境での燃費性能 (3) 環境性能:実際の使用環境でのエミッション低減 Fig. 3 Vision for Evolution of Diesel Engine 3.1 エンジン諸元 Table 1に主要なエンジン諸元を示す。Fig. 4にエンジNo.36(2019)
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