マツダ技報 2019 No.36
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■著 者■ -282- 5. おわりに 参考文献 Analyzed thickness thickness (nm) (nm) C 25 Si-O 25 C 5 Al-O 5 Ti-O 10 三根生 晋 中西 美恵 國府田 由紀 住田 弘祐 本手法をベースとすることで,基材と薄膜の接触界面において,それぞれとは異なる化合物が形成する場合に化学状態と厚さを評価可能である。角度分解測定を含め硬X線光電子分光法は,リチウムイオン電池電極材,排ガス浄化触媒,複合材料用繊維材料,ゴム材料,オイルなどの表面,薄膜界面・構造評価に適用している。 自動車用材料のMBRに必要な原子・分子レベルでの挙動解明及びその状態の定量的評価のため,放射光を活用した分析解析を行っており,その一部について材料開発の事例を交えて紹介した。材料研究開発の進化とメカニズムが明らかになるのに伴い,材料の使用環境を模した動的条件下での分析(その場分析)の重要性が増している。これらの研究開発プロセスで必要なその場分析技術,取得データから材料特性のコントロールで最重要な要因を見出すためのデータ解析技術について高度化していく。 本報には,広島大学大学院工学研究科 早川慎二郎教授,兵庫県立大学放射光ナノテクセンター 横山和司センター長,京都大学大学院工学研究科 豊田智史助教との共同研究成果を含みます。公益財団法人高輝度光科学研究センター・大型放射光施設SPring-8での実験は課題番号ここに厚く御礼申し上げます。 6,24-27(2016,2017) より一部改定して転載 (5) 田沼繁夫:X線光電子分光法およびオージェ電子分光法による定量分析の標準化,表面科学 Vol.24,No.4,233-238(2003) 25 33 8 5 13 マツダ技報 Table 3 Thickness of Laminated Structures Type Element Prepared Carbon Silicon oxide Three-layer 2015B3389,2017A3231,2017B3231で実施しました。(1) 三根生ほか:小角X線散乱法によるナノフィラーの分散状態解析,兵庫県ビームライン年報・成果集 Vol.5,(2) Scofield, J.H..: Theoretical photoionization cross sections from 1 to 1500 keV.. United States: N. p., 1973. (3) J.J.Yeh et al.: Atomic subshell photoionization cross sections and asymmetry parameters: 1 ≦ Z≦ 103, Atomic Data and Nuclear Data Tables, Vol.32 Issue 1, 1-155(1985) (4) NIST Standard Reference Database 71 No.36(2019) 百﨑 賢二郎

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