マツダ技報 2019 No.36
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-287- bを使用し,常温で減衰性を発現するようにした。更に, 4.1 接着剤の品質管理 接着剤は,製造メーカーから使用工場までペール缶の状4. 生産技術開発 Fig. 17 Relation between Young’s Modulus and Damping Factor of Developed Adhesive (20℃) 4.2 塗布の品質保証 接着剤は,塗布された後,車体組立,車体洗浄,車体(2) 塗布良品条件(塗布径,塗布高さ)に落とし込み,(1) 構造要件 Fig.18 Cross Section of Structure of Damping Stiffener (1) 常温域での減衰性の確保 Fig. 15に,複数の樹脂を配合した際の損失係数の違いTgの異なる変性エポキシ樹脂cを配合し多成分系とするFig. 15 Loss Factor of Developed Adhesives (20℃) (2) ヤング率の制御 Fig. 16 Relation between Properties of Developed Adhesives and Compound Ratio of Acicular Particle in Filler Components Fig. 17に示すような,剛性と減衰性を両立し目標を満足間の硬化特性,吐出性の視点から消費期限を考慮した粘度特性を実現している。 本開発においては,開発当初から接着剤,構造,工程,工法で量産適用するために開発,生産,製造の各部門で共創活動をしてきた。その中で,今後の接着工法の品質レベルを向上するために取り組んだ内容を紹介する。 態でトラック輸送され,一時保管された後,塗布システムを用いて製品に塗布される。このプロセスで接着品質を維持するための各管理条件(温度,湿度,接着剤の圧送期間)を,海外工場を含めて決定し,各種要件に織り込んだ。 表面処理,車体電着塗装の各工程を経て,塗装乾燥炉の熱で硬化する。この一連の工程の中に,品質に及ぼすさまざまな影響因子があるが,この影響を (1) 構造要件と これを満足するための (3) 塗布システムを導入した。これら3点について取り組んだ内容を以下に示す。 実車状態で塗布面が垂直になる部位は,硬化まで密着状態を維持するため,Fig. 18に示すように接着剤を受ける構造とすることで,ロバストな接着を可能とした。 マツダ技報 No.36(2019) を示す。汎用エポキシ樹脂aはガラス転移温度(Tg)が高いため,常温域では損失係数が低く,減衰性を確保することができない。そこで,Tgが低い変性エポキシ樹脂ことで,減衰性の高い領域を拡げた。 ヤング率の制御は,アスペクト比が高いため比表面積が大きい針状フィラーによる補強効果を活用した。Fig. 16に,全フィラー中の針状フィラーの配合比と,接着剤のヤング率及び損失係数との関係を示す。針状フィラーの配合で,損失係数を大きく低下させることなくヤング率を制御することができる。 上記の材料設計の考え方をベースに組成開発を行い,する接着剤を開発した。なお,同時に自動車の製造ラインへの適合性を確保できるよう組成開発を行った。例えば,生産時のエネルギー低減の視点から,低温かつ短時

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