マツダ技報 2019 No.36
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(1)幸徳ほか:SKYACTIV-X用熱マネージメント技術, (2)神田ほか:SKYACTIV-X NVH技術, マツダ技報, ■著 者■ -23- 「SKYACTIV-X」は,ガソリンエンジンとディーゼルエ参考文献 Fig. 24 Fuel Consumption Map 遠藤 孝次 末岡 賢也 SKYACTIV-Xの提供価値にレスポンスの良さがある。Fig. 22 Advantage of SPCCI 6.2 燃費性能 燃費に関しては2つの進化をさせた。まず第一に,燃費Fig. 23 Fuel Consumption(BSFC) SKYACTIV-XとSKYACTIV-Gの燃費率マップの比較を示2.0Lの優れた特性を他の排気量に効率的に転写し,主要市No.36, pp.38-43 (2019) 次にフラットな燃料消費率特性の実現である。Fig. 24にす。リーンSPCCI燃焼により,これまであまり燃費が良くなかった特に軽負荷域の燃費が大幅に改善したため,実用走行において低燃費の領域を広く使うことが可能となり,実用燃費の大幅な改善が図れた。特に軽負荷域の燃費改善率が大きいので,“大排気量=燃費が悪い”という既成概念を完全にブレークスルーしている。 ンジンの特徴を融合した新しいマツダ独自の内燃機関であり,優れた環境性能と出力・動力性能を妥協なく両立するとともに,マツダが目指す人馬一体の走りをフルにサポートする,地球と人に寄り添うエンジンである。今後は,場に導入することで,人・地球・社会の課題を走る歓びで解決するというサステナイブル“Zoom-Zoom”宣言2030のコンセプトに貢献していきたい。 マツダ技報, No.36, pp.32-37 (2019) 磯部 利太郎 ○○ マツダ技報 7. おわりに No.36(2019) 圧縮着火をするために,空気を押し込んでいる状態であることから吸気の遅れが少なく,また熱効率が良いため, 同じ空気に対して大きなトルクを出せることがレスポンスの良い理由である。お客様が一定の速度で走っている状態から,アクセルペダルを踏み込む状況において,同じ圧縮着火のディーゼルエンジンと同じような良好な初期レスポンスを感じられる。また,ガソリンエンジンの良さである高回転時の伸びやかさは,ディーゼルエンジンに対して優位性を持っており,この点においても,走る歓びを提供することができると考えている(Fig. 22)。 率の大幅な改善である。エンジンの燃料消費率については, 現行エンジンのSKYACTIV-G比で平均して10%改善,更に低車速での使用頻度の高い領域ではスーパーリーン燃焼の活用により最大で約20%以上改善し,最新のディーゼルエンジンSKYACTIV-Dと同等以上の燃費率を実現している(Fig. 23)。 また,NEDCモード車両燃費では,車両の走行抵抗低減を行い,M Hybridも活用しながら前モデルに対し約30%の燃費改善を図った。

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