マツダ技報 2019 No.36
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2.2 車内燃焼騒音メカニズムと開発構想 車内燃焼騒音のメカニズムをFig. 5に示す。 -39- 2. SPCCIの燃焼騒音の開発 SPCCI Fig. 4 Relationship between Engine Weight and Fig. 5 Mechanism of Interior Combustion Noise Combustion Noise 2.1 SPCCI燃焼の特徴 従来のSI燃焼とSPCCI燃焼による熱発生率の比較を Fig. 2に示す。SPCCI燃焼の特徴は燃焼期間が短く,熱発Fig. 2 Comparison of Release Heat Ratio between SI and Fig. 3に示すように,熱発生率が急峻になるほど燃料消Fig. 3 Relationship between Release Heat Ratio and Combustion Noise マツダ技報 No.36(2019) 生率の傾きが急峻なことである。一般的にこのような燃焼は,ピストンにインパルス的な打撃を与え,断続的な燃焼騒音を発生させる(1)。 費率は改善するが,ある領域から燃焼温度も急激に増え, 冷却損失も無視できなくなるため,燃料消費率は横ばいとなる。一方で,それを補うNVH対策もブロックの板厚 アップなどを伴うが,Fig. 4に示すように重量効率は落ちる。従って,重量やコストに無駄が生じないよう,必要最小限の熱発生率を達成させるNVH技術開発を行った(Fig. 3 ☆の部分)。

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