マツダ技報 2019 No.36
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■著 者■ -58- 7. おわりに 参考文献 Fig. 26 Oil Pressure MAP(90℃) (2)低粘度化 にSPCCI燃焼への早期移行を目的に,積極的に燃焼室へ熱Fig. 27 Viscosity Characteristic SKYACTIV-Xでは理想に向けた内燃機関開発の2nd Stepとして,圧縮着火技術を用いて更なる高圧縮比化とCO2削減及び心と体を活性化させる「人馬一体」感の進化(1) 本橋ほか:サスティナブル“Zoom-Zoom”宣言2030,(2) 長谷川ほか:CX-5 SKYACTIV-Gのエンジン技術,(3) 室谷ほか:新型ガソリンターボエンジンSKYACTIV-G 2.5Tの開発,マツダ技報,No.33,pp.16-22 (2016) マツダ技報,No.30,pp.3-8 (2012) 西田 良太郎 山谷 光隆 岡澤 寿史 中原 康志 加藤 二郎 福馬 真生 実用燃費の低減とSPCCI燃焼の効果を最大化する為に,新しいエンジンオイルを開発した。本エンジンでは始動後を輸送する為,オイルへの入熱は従来比少なく粘度が高い状態が増える。一方で,高油温においては超高圧縮比燃焼を支えるために従来並みの油膜が必要となる。そこで高粘度指数化を行い,高温時の油膜厚さを確保しつつ,低温時の粘度を従来比約7℃分低減した(Fig. 27)。またプリイグニッション性能への影響が有ると言われているCa系清浄剤を減量し,他の清浄剤とリバランスすることで,従来同等以上のオイル寿命を確保した。 リーン燃焼実現に取り組み,「優れた環境性能」と「走る歓び」の両立を達成した。 今後も基本・着実に内燃機関の理想を徹底的に追求することで,「Well-to-Wheel」の考えに基づいた本質的なにより,美しい地球や心豊かな人・社会の実現に貢献していく。 マツダ技報,No.35,pp.3-8 (2018) マツダ技報 No.36(2019) 西田 正美 高籏 達也

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