(1) ここで,riは推定対象車との車間距離(m),σiは車間距離の分散量(m2),࢞viは推定対象車との相対速度(m/s),θiは相対角度(rad),αは係数である。また ε は ࢞viにより定まるパラメーターであり,ポテンシャルが高まる方向を決定する機能をもつ。添え字iは,車両を示す番号であり,Fig. 6 の場合はPとLの2台なので,1もしくは2となる。 被験者実験の結果例をFig. 7に示す。図中Dxは車間距離,Vr,xは相対速度,UはDRFを表し,それぞれの平均的な値で正規化した値で示す。慎重な走行と積極的な走行とを比較すると,3つの特徴量のそれぞれで違いがあるが,DRFの変動には,大きな違いが生じることが見て取れるため,DSEでは分類器としてSupport Vector Machine (SVM) を用い,ドライバーの運転様式を判別するようにした。この際の入力候補として,車間距離(Distance),相対速度(Rel. velocity)に加え,➀車間距離変動をゲイン,減衰比で特徴化したもの➁1/TTC,➂KdB (接近離間状態評価指標) と➃提案手法であるDRFを比較した結果をTable 1 に示す。提案手法は69.0%の推定精度であり他のものよりも良い性能であることが確認できる。Table 1 Comparison of Behavior Estimation Modelsaccuracy (%)(2)運転様式判別機能(DSE)の開発 ドライバーの運転様式の分類に追従走行における加減速行動の有効性を検討するため,ドライビングシミュレータ(DS)を用いてFig. 6 に示すシーンを設定し被験者実験を行った。被験者が操作する車両をTarget,先行車をPreceding,隣車線における先行車をLeadと定義した。これ以降,各車両を頭文字(T, P, L)で表記する。 PとLには,車速50km/hを基準としてランダムに±5km/hで変動させ,被験者は前方をふさがれた状態―100―⎤⎥⎥⎦2−ii α=i⎤⎦⎡ri⎢σ2⎢⎣2πσ2ii(1)車線変更予測の構成 車線変更予測の構成をFig. 5 に示す。図の左側が Step 2 までで取り組んできたものであり,予測対象の横方向の予備動作や周辺他車との位置関係を利用するアルゴリズムである。右側が運転様式判別機能であり,予測対象の「穏やか」「積極的」などの特性を予測してCritical Gapのパラメーターを修正し,GADにて車線変更可否を判断する。車線変更予測全体としては,左右の処理を組み合わせ,確率的に車線変更の判断を推定する。2iUiFig. 4 Gap Acceptance Decision ModelFig. 5 Constitution of Prediction ModelFig. 6 Scenario of Subject Experimentexpexp2Feature vectorEstimation 41.563.865.169.0)(⎡⎣Δθευcos()⎡⎣⎤⎦ΔπευI0での追従走行を行い,追い抜けるようなら追い抜くという指示(タスク)が与えられた。また全ての被験者には,自身の意識を「慎重(careful)」,「積極的(aggressive)」のいずれかで運転して頂くこととした。 なお,本研究で行った全ての被験者実験は,試験開始前にインフォームドコンセントを得て行っている。 運転様式判別にあたり,追従走行では先行車との距離や相対速度に応じて衝突危険を感じつつ,それを許容できる距離を確保しているという考え方から斥力ポテンシャルモデルを考慮したDriving Risk Factor (DRF) を用いた。これまで障害物に対しする距離の自然対数を使ったモデル(4)が提案されているが,本研究では速度変動を反映できるよう改良し式(1)とした。➀(gain parameter, damping ratio)➁(Distance, Rel. velocity, 1/TTC)➂(Distance, Rel. velocity, KdB)➃(Distance, Rel. velocity, DRF)3.4 車線変更予測の性能評価 前述のとおり,提案手法はTの走行から運転様式を予測し,GADのCritical Gapに反映させる。DSEは「慎重」と「積極的」の境界面からの距離υに基づいて,そのク
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