マツダ技報 2021 No.38
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―109― )mg(debrosda rel0i2/ to f t( yticoeVAmount of waterreceved)s/mawnuomA(a)(b)5. 被水量予測結果の検証20(a)(b)(c)Fig. 9 Newly Developed Splash Simulation, Showing (a) Airflow Velocity Data Imported and Splash Behavior around The Vehicle (b) without Airflow Velocity and (c) with Airflow VelocityFig. 10 Comparison of Areas Water Received between Experiments (a) and Simulation (b) at Body Side 5.1 実車被水量の定量化手法 開発した被水シミュレーションを用いて実車における被水量の予測技術を構築する。まず,シミュレーションの精度を検証する上で指標となる実車被水量の定量化手法について検討を行う。被水量の測定方法については,対象部品の近くにタンクを設置し,飛散してきた水を採取する方法や多孔質のシートで部品を覆い,浸透した水量を測定する方法などさまざまな報告(10)がされているが,本研究においては吸水性ポリマーシートを用いて測定を行った。被水量に対するポリマーシートの吸水量の評価をラボにて行ったところ,被水量が2000g/m2 以内であれば被水量に対しての吸水率はおよそ80%であり,最大で2400g/m2 までの吸水が可能であるという知見が得られた(Fig. 11)。Large71%67%SmallAmount of water received (g/m2) (b)Polymer sheet (a) Experiments (b) SimulationsPolymer sheet model ComponentsFig. 11 Relationship between Amount of Water Absorbed and Amount of Water Received5.2 被水シミュレーションを用いた被水量の予測 被水シミュレーションにおける被水量の予測は粒子の衝突回数を元に式(3)により求めた。(3)ここで,L:被水量,V:一粒子あたりの体積,ρ:密度,N:粒子衝突回数である。MPS法の計算は粒子の体積一定で行っているため,粒子の衝突回数が多いほど被水量が多いという結果が得られる。 被水シミュレーションによる被水量の予測精度を検証するために,被水量が2000g/m2以下となる実車の5箇所にポリマーシートを装着した状態で走行し,吸水量の測定を行った。得られた吸水量は,5.1節で得られた知見を元に被水量へと換算した(Fig. 12(a))。次に,被水シミュレーションにおいて実車でポリマーシートを装着した箇所と同様の部位にポリマーシートを模したモデルを挿入した後に解析を実施した(Fig. 12(b))。解析終了後に挿入したモデルに対しての被水量を式(3)により求めたところ,得られた被水量は実車試験における計測値とよく一致した(Fig. 13)。(a) Fig. 12 Measurement Method Examples of Amount of Water Received by Using Polymer Sheets at Oil Pan =××ρ LVN

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