マツダ技報 2021 No.38
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―124―rebmun Rotation machine Assembly Line Control server 2334200010000PositiveQuality data server with AI Code reader Laser profiler Distance sensor Cylinders Tire measurement device 02NegativeUnknownAI judgment device PC GPU PC Fig. 12 Tire Inspection System3.4 タイヤ仕様の自動検査システムの精度検証 自動検査システムの精度検証として,実証調査の実施期間中(約2ヶ月間)の昼夜勤生産車両約1000台のタイヤを用いて,通常生産における判定精度の検証を行った。 判別結果(Fig. 13)と精度は以下のとおりで,判定精度の目標(流出率,誤謬率ともに0%)を達成し,通常生産において高い判定精度であることを確認した。 【タイヤ仕様判定精度】:流出率=0%,誤謬率0%(0本/2334本),不明率0.09%(2本/2336本)Fig. 13 Result of Normal ProductionFailure Mode E■ect Analysis の略。システムの故障や不具合を,合理的な想定範囲において網羅的に検証する手法Table 2 Tire Inspection Process FMEA (Sample)ProcessALC matchingSensor position changePotential Failure ModePotential E■ects of FailureFunctionThe Sensor cannot be changed. Specifications cannot be judged.VIN label reading failureVIN label reading and ALC matcingCannot access the ALC terminalSpecifications cannot be judged.Move from specification information to sensor measurement positionThe device cannot take images of manufacturer, series name, and sizeCylinder does not workPotential Cause of Failure5M+1EForget to read the labelhumanlabel reader failuremachinePoor wiringmachinePoor wiringmachinemachineALC terminal stopCylinder is not turned onhumanmachineCylinder failurePoor wiring (cylinder-PLC)machinehumanChannel not setTire rotating device switch ➁タイヤを回転させながらタイヤ全体画像を取得➂タイヤ全体画像からテンプレートマッチング(※4)でメーカー,シリーズ,タイヤサイズの画像を抽出 (1つでも画像を抽出できない場合は「不明」と判定)➃ 対象画像を3つの判別モデル(メーカー,シリーズ,タイヤサイズ)にインプットしAI判別結果(最高スコア)を出力 (1つでも閾値未満の場合は「不明」と判定)➄ AI判別仕様(最も高いスコアの仕様)を生産情報サーバーの型式仕様情報と照合(1つでも不一致の場合はNG判定)※4 テンプレートマッチングあらかじめ登録した代表的な画像との一致度から対象画像の位置を抽出する処理 次に,生産工程で検証すべき対象物と環境の変動を網羅的に抽出するために,タイヤ仕様自動検査システムの工程FMEA(※5)を実施した(Table 2)。※5 工程FMEA 工程FMEA結果をまとめると,人(ヒューマンエラーに起因),設備(設備故障・異常に起因),対象物(車両やタイヤの変動に起因),環境(検査環境の変動に起因)の4つに分類される。 対象物と環境の変動に対して,以下の(1)~(4)サンプルデータを用いて生産工程での精度検証を行っていく。 なお,人と設備の変動に対しては,異常状態の確実な検出で自動停止させるシステム設計と,自動検査システムの保守管理要領等による維持管理で対応している。(1)車幅とタイヤインチ変動のタイヤ(12本) 多種多様のクルマに対しても判定精度を確保するため,実証検証を行った完成検査工程では生産していない車幅(1695mm~1735mm),タイヤインチ(14インチ~17インチ)での車両タイヤ12本で検証を行った。 なお,本検査装置における車両停止位置のバラツキを考慮し各タイヤ5水準の停止位置(計測範囲内)で検証を実施した。 判定結果(Fig. 14)と精度は以下のとおりで,車幅,タイヤサイズの影響を受けないことを確認した。【タイヤ仕様判定精度】:流出率=0%,誤謬率0%(0本/12本×5水準),不明率0%(0本/12本×5水準)

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